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飼い犬になります
10
覚悟を決めろ!狛野啓太!
自分に鞭をいれんばかりに言い聞かせる。


「色、さん。おっ俺を……だ、抱いて、ください……」


体中から火が出るんじゃないかと思った。
恥ずかしさのあまり両手で顔を隠した。

俺はこのまま色さんに抱かれてしまうのか。
というか、総長と旬介と違って体格差がそんなにない俺なんか色さんは抱けるのだろうか?


色さんが俺を抱きたいというのなら、俺は覚悟を決めないと。










「ん、わかったぁ〜じゃあ、まずはにゃんにゃんにどうやるか教わっておいで」

「へ?」


教わってくる?
てっきり今すぐに抱かれるものだと…………


「本当は今すぐにでも食べちゃいたいけどねぇ、可愛いわんわんの為に準備期間をあげるよ。気持ちも早く落ち着けてね。でも、『抱いてください』って言ったことは忘れないでね」

「は、はい」

「あと、今日からわんわんは俺の犬ね!チームを抜けないんだから、一応幹部より上だからねぇ〜」


展開が早すぎてついていけない。
ホッとしつつも少し残念だと思っている自分にギクリとしてしまう。

俺は色さんの犬で、こっ恋人になった?んだよな………。
幹部より上の立場になったとか、信じられない。
なんだか現実味がない。


いまだに覆い被さったままの色さんを見つめる。

うぅ…………近い。
ダメだ。冷めてきた熱がまた上がる。あまりの近さにまたさっきの良い匂いがする。クラクラする。



「ふふっ。わんわん、ちょっと残念な顔してる?そんな可愛い顔してるとぐちゃぐちゃにするよ?」


スルリと首から唇を撫でられる。


「ひぁっ」


そのまま唇を指先でフニフニされる。


「かーわい。『ひぁ』だってぇ〜」

「しっ色さぁ〜ん〜〜〜」

「なに〜?ちゅー?」

「えっちがっんっ………ふ、はっ……」


今日二回目の色さんとのキス。

腰砕けにされました。

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