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飼い犬になります
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俺が色さんの犬になったことを総長に報告する。
引きつった顔をして総長の腕の中にいる旬介。


「佐久間お前、ちゃんと飼うのか?」

「うん。ちゃんと飼うよぉ?あとで首輪も買うしぃ〜躾は完璧だからねぇ〜」

「わかった。チームの奴らに言う」


総長は軽々と旬介を抱っこし(片腕で抱き上げる子供だっこだ)、幹部室をでる。

続いて俺も色さんに姫抱っこされたまま部屋を後にした。













湧き上がるどよめき。
その多くは驚きの声だ。
それもそうだ。
チームの下っ端で、とりわけ綺麗でも可愛くもなくて、喧嘩も激弱ないわばチームのマスコットのような俺がいきなり色さんの恋人だなんて。



「おいっ、バカ犬っ!どういうことだ!?」

コソッと旬介が俺に耳打ちしてきた。
どうもこうもないよなぁ………。成り行き?

「気づいたらこうなった、かな?」

「意味わかんねぇ!」

頭を抱える旬介。


「っどした!?にゃんにゃん?」

「っいえ!なっなんでもないんです」

旬介が頭を抱えた瞬間にすっ飛んできた総長。無表情で心配そうな顔はしてないが焦る旬介。

あっという間に幹部室にまたこもってしまった。




「にゃんにゃん連れてかれちゃったね」

後ろからガバッと色さんが抱きしめてきた。
今日はよく抱きしめられるな。
少し、慣れた、かもしれない。


「連れてかれちゃいましたね」


ちょっぴり寄りかかって甘えてみたり。
やっぱりフワリと良い匂いがする。


「甘えてんのぉ?かわいーわんわん」


クラクラするけどなんか、癖になる………。

最初から色さんのことは大好きだった。憧れでいつも傍にいたいくらい。

さっきは色さんのこと恋愛感情はないと思った。
でも、俺は出会った時から色さんの虜だったんだ。



「色さん」

「なぁにぃ?」

「大好きです」


こうして俺は、色さんの『犬』になった。

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あきゅろす。
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