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**140文字・他**
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140文字他SS置き場
※CP表記の無い物は、ほぼ土銀か高銀

2013-03-09(土)
『郷愁』(※松陽先生と銀さん)

『郷愁』

逆に音が無い方が耳が痛いんだなと思うと同時に、あれ、痛いといえばさっきまで腹が痛くて死にそうになってたはずだ。その腹は…、ああ、確か刺されたせいだったな。
そう思い至り、閉じていた目を薄らと開けたらそこは上も下も色もない場所だった。
とうとう来ちまったかと納得したところで瞼に手を置かれ視界が遮られた。
ああ、これは医者の手か?ご臨終ですってやつなのか?
思案しつつ、ただその手が置かれた瞬間から妙な感情が込み上げて来る。
何だこの手は?退かそうとするものの身体の何処もかしこもピクリとも動きはしない。
するとその時、
「未だですよ」
聞き覚えのある優しい男の声が直接頭の中に流れた。

「あなたがここに来るには未だ早い」

「……」

「あなたは今もって自らを憐れむという贅沢を知らない。友を守りその友に守られ貪婪に幸いを求めなさい。現在あなたの側に常に寄り添ってくれている唯一無二な人と共に」

再度意識が遠のく寸前、

 分かりましたか?

 ……銀時

と懐かしい声が聞こえた。

* * *
※4RTされたら異世界を舞台に医者が登場するジュブナイルを書きましょう。ってのをいただいて書いてみた。
銀さんが病院で目を覚ますと銀さんの手を握りながら鼻水垂れ流してじゅびじゅび泣いている副長さんとご対面。
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