「ねえ、ハルはボスのこと好き?」
「はい、ハルはボスのこと
大好きですよ」
私はヴァリアーに配属されてから随分と経った。だから隊員たちとの付き合いも長いわけで、―今日は機嫌がいいとか悪いとか
かなり悪いとかわかるわけで。
「……………」
普段から機嫌が悪く八つ当たりをするのは当たり前なのが我らのボス、ザンザス。
すこぶる機嫌が悪い今日は誰もが関わらないようにしていた。(空気が読めないスクアーロを除いてね)
ボスの心のように外は大雨で雷が激しくなっていた。それを廊下でボスは眉間にしわを寄せて見ていた。それを私は数メートル先から見ていた。数メートルでも危険地帯だけどそこにいたのはボスの気持ちが読みとれちゃったから。ボスに似合わない痛々しい気持ち、
「あ、ルッスリアーさん。」
私の後方は玄関だったためドアが開く音と外の大雨、そして彼女の声が聞こえた。
「‥お帰り、ハル」
ボスが去ったのを確認してから口を開いた。
大変だったわね、とタオルを渡しお風呂入ってきなさいと言った。ハルは礼を述べタオルで体を拭いた。
「‥今日は何の任務だったの?」
「今日は本部に行ってきたんですよ!」
今、なんて
思わず自分に問いかけた。ずぶ濡れながらも笑顔で言う彼女はボンゴレ本部に行ってきたのだ、と言っているのだ。
「また?」
「今度の会議について確認があったので」
彼女はヴァリアーに所属だというのに以前勤めていたボンゴレ本部に度々行くのである。(きっと電話とかで済む話なのに)
なんでだろう、彼女は…
「ねえ、ハルはボスのこと好き?」
彼女は突然の質問にきょとんとしたが笑顔でこう言った。
「はい、ハルはボスのこと
大好きですよ」
…ー違う。
「ハル、ボスてザンザスのことよ?」
「…は」
「あなたはヴァリアーなのよ。」
「……」
「あなたのボスはザンザスなのよ!!!」
きつく言った性か目を背けられた。苦い顔をしていた。
「、ザンザスさんは…
ザンザスさんです。」
掠れた声で言った。
「ハ、ルのボスは、ボスなんです!!!ツナさんだけなんです!!!」
彼女の目からは涙が溢れた。
「、違うわよ!」
「違い、ませんっ」
彼女の小さな肩を現実を見るように強く掴んだ。彼女は何度も解こうとしていた。
違 う ! !
だってあなたが届かないあの人を思う限り、
ボスは
苦しい思いを―、
「違う!!!!」
「っ」
「ハル、ボスは―」
「何してんだぁ」
低い声に驚く私と彼女。うるせぇんだよ、と吐き捨てた。きっと私たちの声は屋敷に響きわたっていたんだろう。ボスのもとにも。
ボスはハルを一目見て、てめぇは風邪引く前に風呂入ってこいとぶっきらぼうに言った。彼女は私との言い争いに疲れたのか何も言わず走って行ってしまった。
見えなくなるのがわかるとボスはいつもの機嫌が悪いボスになった。
「てめぇは余計なこと言うな」
「…だっ、」
だって、
暴力振るう俺様なボスの、
彼女を見る優しい目とか少し優しい口調とか、初めて私たちは見て大半の人は不気味がったけど私は嬉しくなって、ボスが、て、なのにあの子は、ボス、じゃない、
「ボス!」
「うっせえんだよ、黙ってろ」
顔を思い切り殴られ、歯が何本か抜けた後、小さな声で聞こえた。
「アイツはヤツが、俺がアイツを、
てだけの話だ」
痛いなんて
い
え
な
い
。
目指したのは<<ザンザスの恋を応援するルッスリアー>> ^.^
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