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心の臓に触れた棘
2010-12-08(水)
No music no life7


「シロはなにうたえるの?」
「歌わない。音源を作るだけだ」
「お……んげん?」
「お前本当にボーカロイドか?音源、メロディ、作れるだろう?」
「いちごはうたうんだよ!」
「駄目だコイツてんで話しにならねー。キスケー!」
「シロさん…もうちょっと優しくしてあげて…」
「だってコイツ頭悪すぎる」
「いちごあたまわるくないもん!」
「自覚なしはただの馬鹿って言うんだこの馬鹿」
「うわーん!いちごばかじゃないもん!」
「……シロさん。」
「だって本当の事だし。キスケもそう思うだろう?」
「キスケはいちごのことだいすきだもん!おもってないよね!?」
「思うわけないでしょう。イチゴさんの歌はアタシも大好きですよ。あと、シロさんの音楽もね」
「お前の優しさは逆に残酷だと思う。馬鹿だと思うなら馬鹿って」
「シロさん」
「なに?」
「これ以上言ったら嫌いになっちゃいますよん」
「……良いよ別に」
「本当?」
「……どうせ俺は可愛げねーもん……早く嫌いになれば?」
「本当に良いの?本当に嫌いになっちゃいますよ?」
「…………」
「シロ……ないてるの?」
「泣いてねーよ馬鹿…」
「やだやだ、シロないちゃやだ!キスケだめ!シロはイチゴのおとうとだからイジメちゃ、めっ!」
「なに兄貴面してんだよ……馬鹿の癖に……」
「どうします?シロさん。ちゃんと正直に言わなきゃアタシわかんない」
「………嫌っちゃ、やだ…」
「はーいよく出来ました、イチゴさんもちゃんとお兄ちゃんして偉いねー」

ちゅ。浦原は二人の子供の頬に軽くキスを贈る。
キスの後、イチゴは嬉しそうな表情で笑んで、シロは少しだけそっぽ向くだけ。たったそれだけだけれど、段々分ってきた様な気がする。
























怒る時はメッ!!


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