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不透明な愛を君へ贈る


2013-03-20(水)
らぶいずぶらいんど


目隠しをされている。
たらればの話を持ち出せばキリがないのだ。だって、目隠しされてるんだから。
満面の笑みで縛ってと言われ、手に持った麻縄を突きつけられたとしても。
公衆の面前で頬を染めながら犬って呼んでもいいよと言われたとしても。
性交中に汚く罵って欲しいと、豚野郎と罵って欲しいと請われても。
浮気してもいいけど…3Pとかだったら一緒にセックスしてもいいかも…だなんてキチガイめいた事言われたとしても。
痴漢ごっことか…と満員電車の中で言われたとしても。
キミがどうしようもないマゾスティックな部分を曝け出して腰を振りながら尻ぶったたいてと叫んでイったとしてもやっぱりなんだかんだ言って好きなもんは好きなんス。
こじらせた被虐性淫乱症が例えば恋愛的面積の中で用いる感情論を更に悪化させた具合で掲示された物だったとしてもだ、キミという固体の中で見る全ての事に息を飲みこんでやや末期にも恋焦がれている。そんなアタシの事をキミは最高のサディスティックだと呼ぶがそれは外れていると思うんス。
好きだから、たったそれだけの理由でしたくもないサディズムを演じてるアタシの方がキミよりもだいぶこじれたマゾヒズムだって、思いません?

「なあお前さ…言いたくないけど、聞きたくもないんだけど…」
「浦原、今日はこれ、これに挑戦してみねえ?」
「………緊縛でつるすってどこに吊るすんスか…そんなにうちの天井高くないし…そもそもそんな道具持っちゃないっス…」
「…おい聞けよ浦原」
「なんスか…」
「お前…こんなドエム野郎のどこが好きなわけ?」
「昔から言うでしょ?白崎サン。恋は盲目っス」

成る程、適度にトチ狂ってんなお前等。白崎は緊縛特集と言う見た事もない雑誌を開きながら嬉々と瞳を輝かせてる従兄弟を横目で見て、浦原を見ながら溜息を吐いてみせた。












頭の悪い単語を立て並べただけの慕情


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