僕の罰 2010-10-03(日) あとがき。的なもの+α リクエスト小説 (イヴの夢より) 『月痕─tsukiato─』のあとがき。的なもの+α この作品のテーマは、正に月と悪夢と色。 月の光に導かれて、過去の悪夢にさいなまれ、自分の中に色濃い爪痕を残している「ある人物」に囚われている様を、イヴの視点で描いた作品です。 この場合の『色』とは、過去にトラウマ的になる程に、強く身に染み付いた出来事や事件。今まで生きて来た中で深い関わりがあり、鮮烈な印象に残っている人物。 ……すなわち、自分の中に刻み込まれた記憶や経験や想いと言ったものを表現しています。 誰の心にも、きっと忘れられない『色』を残した出来事や記憶などがあるはず。 例えば、忘れたいのに忘れられない人。忘れたいのに、忘れられない出来事。 それが良いものとは限りません。悪いものとも限りません。 ただ、人が歩んだ道には、それぞれの『COLOR』があるはずです。 その『COLOR』が、いずれ彼らの行く末を虹色の未来に染め上げてくれる事を信じています。 イヴにとってのCOLORは何でしょう?エリゼにとってのCOLORは誰でしょう? それぞれの導き出す「色」を、皆さんご自身の目で確かめていってあげて下さい。 どんなにモノクロ−ムに見える世界にだって、鮮やかな『色』が混入する瞬間がきっとあります。 それがいずれ未来を形成し、忌まわしき悪夢から救いだしてくれる唯一の光ともなるでしょう。 そして、最期に残るのは、優しく見守る月の光と心に残った「あの人」の鮮烈な満月色──それが、イヴの心に深く突き刺さった『月痕』です。 2010.10.3 あとがき。 [*最近][過去#] [戻る] |