武田家の日常 武田さん家の日常風景です。大体季節小ネタ。 半分はやさしさ、あとの半分は汗と涙でできております。 2010-02-11(木) 虎の宴・三 賑やかな宴でござる。 (前回のあらすじ) 新年を迎え、お館様の思いつきにより各地の武将を宴へと招待すべく訪ねる任務を与えられた幸村・佐助。 幸村は見事政宗をその気にさせ(?)、甲斐へと戻ったのであった。そして数日後、ついに―――・・・ 「でかしたぞ、幸村、佐助よ。見事任務を果たし各地の武将を集めてきてくれたようじゃな。」 「はい、ちょっといいですかー。この数日の間の俺様の活躍は・・・」 「むう?」 「いや、むう?じゃなくてですねー。織田に毛利、松永って・・・俺様が向かった所、一歩間違えば死ぬようなとこばっかだったんですけどー。」 「む、佐助、ご苦労であった。」 「え?そんだけ?・・・俺様本気で異動願い出そうかな・・・。」 それから、前田・長曾我部・毛利・織田・浅井・豊臣・上杉・北条・徳川・島津・松永・・・ 各地の武将が円になって鍋を囲む様は異様な光景であった。 「忍の兄さん、いい恋してるかい?」 「え?へへーまあね。」 「といいながら私の肩に触れるな!」 「うつくしきつるぎ、わたくしがよそってあげましょう。」 「はぁあああん謙信様ぁ〜。」 「蘭丸君、野菜も食べないと駄目よ?」 「はーい。・・・光秀、お前何で野菜ばっか食べてんだよー。」 「肉はやはり人肉の方が美味しいですからね・・・。特に・・・信長公の・・・。」 「市の口にはその芋は大きすぎるだろう?」 「じゃあ・・・半分こしよう・・・。長政さま・・・はい・・・あーん・・・。」 「ひ、人前でそんな恥ずかしい真似が出来るかっ!!」 「ごめんなさい・・・・・・。・・・ごめんなさい、市、長政さまと食べたくて・・・・・・。」 「泣くな市!食べれば良いのだろうっ!」 「長政さま・・・市・・・嬉しい・・・。」 「んー妬けるねえ。いいね、恋する者ってのは。真田の兄さんもそう思わない?」 「は、破廉恥極まりない!!!!」 暫くして、お館様は急に立ち上がられた。 「ここで余興を楽しむとしよう。」 「余興?」 「簡単な勝負をして勝った者にはワシの宝をくれてやる。」 「宝・・・面白ぇじゃねえか。」 「ふん。我の勝利は目に見えている。宝は我の物だ。」 「・・・!!・・・!!!!!!」 「忠勝も気になるのか?信玄公、宝とは何なのだ?」 「勝者には、ワシの宝、虎の褌を贈呈じゃ!!」 「ふんどし・・・!!!!!!!!!!!!」 ・・・暫しの沈黙が流れた。 「・・・あの、大将・・・冗談っすよね?」 佐助が恐る恐る尋ねる。 (そんなもの誰が欲しがるんだい?) (いらねぇ!!全力でいらねぇ!!!!) と、ざわめく声の中。 「ほ・・・、欲しいでござる―――――!!!!!!」 幸村は一人滾っていた。 (えぇ――――――!!!!!?) 「お・・・お館様・・・!某も参加しとうございます!!」 「無論、お前が優勝したら宝はお前の物じゃ、幸村。」 「うぉおおおお!!!!燃えてまいりましたぁ!!!!」 こうなったら・・・ 何が何でも真田幸村に優勝してもらうしかない・・・・・・!!!! 今初めて日本が一つになった瞬間とも思えた。 が・・・ 「アンタ、本気であんなの欲しいのか?」 「うむ!!」 幸村は元気よく頷いた。 「よし小十郎!何が何でも優勝するぞ!!」 「政宗様・・・真田に優勝の品を渡して喜んでもらいたいのですな?そうなのですな?」 「ば・・・っそんなワケあるか!オレは何時如何なる時も一番を狙うだけだ。You see?」 「承知致しました。そういう事にしておきます。」 一丸となる諸国の武将達に対し、一人欲望という闘志を燃やす政宗!! 果たして賞品は誰の手に―――!? (続く) 「虎の宴・三 賑やかな宴でござる。」へのコメント By 政宗 2010-03-17 00:07 >白虎猫 (様) ま、虎のおっさんの趣味は正直問題だな。何度も言うが、オレは別に真田幸村の為に優勝を狙う訳じゃねえ。・・・虎皮の・・・鉢巻に、眼帯・・・と。〜♪ 小十郎「政宗様、本気で実行するおつもりですな。」 pc By 白虎猫 2010-02-27 22:46 御館様〜それ、台無しって言いません?いくら虎年だからって、それはヤメテクダサイ。後政宗様、虎皮で何か仕立ててあげたら幸君喜ぶんでないかな?ハチマキとか。んで、自分のに眼帯作って「お揃い!」とか言うの。 910SH [1-10] コメントを書く [*最近][過去#] [戻る] |