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diary          1/22036nin
2008-02-20(水)
星ヶ丘

昼夜が隔たりなく、ひとつの水落ちの表地で重なる時間。夜の青々とした鮮やかな勢いは一日の、そこで営みを綴る街から吹きあがる汚れを、シンクに残った泡のように清潔にしようとしている。子供騙しのビーズ達が心を痛めるような碧さのカーテンにさらわれまいと、小さな声をあげている。今夜は風もない。隅々まですすぎ終わればせせらぎが架かるだろう。国道をまっすぐに帰路につく。前を歩く酔っ払い。ネクタイはきちんと絞められている、まるでこれからどこかの式へ参上しようという姿だ。数人の声が耳に入る。内容までは聞き取れない。視線を廻すと道路の向こう側を四人で歩いている。楽しい事があったのか。これから楽しい事が起こるのか、分からない。歓楽街を過ぎると、大きな建物、一日の生活垢を排出し終えた清潔な建物の通りに差し掛かる。タクシーのブレーキ音も気にならなくなる。ここにも流れているのだ。シンクの底のように、夜の勢いが鮮やかに圧し伸べられたせせらぎが。その勢いに吸い込まれそうになる。融け合いたい、清潔になどなりようのない子供じめたビーズは声をあげている。勾配のある橋を昇り始める。どこまで昇れば見えるのだろう
か。その先に同じ想いの星が落ち逢う場所があるのだろうか。分からない。今日の感じた事を日記を書き留めて置く事とする。
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