リスクは敢えて負うものだ



気まぐれお題部屋
減ったり増えたり変わったりします
基本的に長文ばっかりですが、お好きな所でぶったぎって下さってかまいません
ご使用の際は、編集からコピペしてくださいませ〜

使用方法は選択式と同じです
人称や語尾・口調の変更、漢字変換などお好きにどうぞ



特に表記のないものは、ひとつの記事でひとつのお題になります

ですがアレなのばっかりなので、
抜き出して使用してくださったほうが使い勝手はいいかなぁ……と思ってまする

自分だけが楽しいのはこのお題サイトの仕様です(サイテー)


: この世と思うからいけないのだ
By 68
:
思うままに身を焦がし続けることが出来たのならどれほど幸福だっただろう

あなたがわたしにふれたとき、わたしがあなたにふれたとき

心の奥底で鳴り響いているの

わたしののどをふるわせるこいとは

あいなんていらないとおもっていた、いまでもそう

去りゆくあなたに乾杯を

過ぎ行くわたしの懊悩を

ゆびさきでしかあいせなかったの

あなたのてのひらをちからいっぱいにぎればよかった

あなたの掌を想いのままに掴みたかった

平原のさきにひかりがあって

或いは、そうだとしても

:
20230810


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: 67
By あろーんりぶ


人は皆、身の内に幻想を飼っている。腹の中に抱え、肚の内で暖めている。孕んだ幻想は夢になりやがて孵ろうとするが叶わない。叶わないのが夢だからと暖めた肚を両の手で囲い込んで夢を見続けようとする
それがひとで、それがおまえだ


孤独を知る人はひどくやさしい、みすてられる辛さを識っているから
孤独を知る人はひどくかなしい、すべていつわりだと信じているから
孤独を知る人はひどくこどくだ、その泥沼から這い出る術を知らない
孤独を知る人はひどく優しい、だけど、それは、ただやさしいだけだ




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: :66
By あろーんりぶ


あなたの言う永遠というものを、わたしは信じる気もないし、あなたも信じさせる気もないのでしょうね。それでもどうしてその馬鹿な行いを止めようとしないのか、私には皆目検討もつきませんし、その謎とも言える事を解明する気も起きないのです。そんなわたしをあなたは恨めしそうな目と物言いたげな態度で不満を表わしてきますが、それに答える気など毛頭なく、またこれからそのようなわたしの人生の一辺を無駄に消費する愚かな行いをする気もないのです。どうしてかなど、あなたが一番識っていらっしゃるでしょう
わたしはあなたがにくいのですから



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: 65
By あろーんりぶ


枯れ果てたたいよう

失意の内につきは朽ちる

ほしから返ってきたのは嘲笑だった

晴れ渡り尚も欲する貪欲なそらよ

狂おしいほどにあめは恋した

すべて拒絶するからうみである

だいちほど傲慢なものはないだろう

流れゆくかわは憐れみで以て




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: 64:この世に楽園があるというならば
By あろーんりぶ


この世に楽園があるというならば
それは地獄と等しいのだろう

この世に楽園があるというならば
それは誰かの為にが創りだした夢の欠けらだろう

この世に楽園があるというならば
我らが産声を上げる場所は何処だろう

この世に楽園があるというならば
どうして誰かが泣くのだろう

この世に楽園があるというならば
どうして光が闇を喰い殺すのだろう


(このよに、洛焔があるというの、なら)



洛=つきる(尽)/焔=ひかり



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: 63 わたしはわたしにしかなれないことを誇りに思おう
By あろーんりぶ


「それだけでいい」と反射的に縋るようなものに、君はどうせ大した意味など見出だしていないのだろう


捨てるのならば完璧に棄ててほしい


投げ掛けられた言葉の中に、どれだけの意味があっただろうか


「簡単には死なない」そういう人ほど呆気なく逝くものだ


わたしのてのひらのうえで、わたしのせかいをつくりたかった


壊れたものをまた壊した(楽しかった?)


涙ですかした明日を見せて


熱を分け合うのは何も寒い夜だけではないのだ


ぐっちゃぐちゃの、どっろどろ


鋏で過去を切り裂いたら、そこからなにが溢れてくるかな


傷口を縫って蓋をした(つもりだった)


うつくしいおわりについて話そう


【君を愛した=君に愛される】なんて、とんだ夢物語の数式だ


抉じ開けたそこから這い上がっておいで


ぼくもきみたちと、しあわせになりたかった


涙しか支払えるものが無い


あなたにあげれるものがさよならしかない




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: 62
By あろーんりぶ


深く沈んでただ堕ちて、沈んで沈んで灰になる。歪んだ目蓋を這う指先を、掴んで喰らって夢を見る。淋しくないと叫んだ喉が、嘆いて喚いて望みを潰す。まるで愛だと嗤った君を、殺めて愛して朽ちてゆく



くゆる紫煙が視界から消える頃、ぼくのせかいすべてが変わっている事だろう


白すぎて黒いこの部屋で、一体誰が泣いているんだろう


黒すぎて白く光るこの胸の内で、僕は誰を想うんだろう


もっとあなたに愛されたい
もっとあなたを愛したい
だけれど思っていたほどわたしの生は、そこまでながいものではないらしい
わたしの声が枯れるのが先か
あなたとの夢が咲くのが先か
紡ぐことのできるただ精一杯で、あなたのことをあいしたい




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: 61
By あろーんりぶ



あんたを愛していたわたしはどこにも居ないそれがすべてでそれ以上でもそれ以下でもない今更分かり切ったことを敢えて聞いてくるのはやっぱりおまえが馬鹿だからか?」





ひどく甘ったるい耳障りの好い言葉だけを聞いていた聴覚器官が遂に役目を放棄した。代わりに脳内でうわんうわんと谺するのはなんとも言い難いざらざらとした純粋な音とも言語とも称したくないどうしようもなくみにくい「ことば」だけ。わたしが懸命にのばして囲いを作った腕の中は確かにあのあたたかな夢があった筈なのにもうその面影すら見つけられない。望んだものを望んだかたちで手に入れたと思っていたのはどうやらわたしだけのようだった。なにかきこえてくるがこれはわたしが今最も聞きたくないどうしようもなくきたない「おと」と「ことば」で以てわたしの鼓膜を揺する。ざらざらざらざらざらざらどろり。わたしはもう耐えきれなかったし何かを耐える気など起きなかったし起こさなかった。だってこれ以上聴覚器官に負担を掛けるのが心底申し訳なかったから。振り返りたくなくとも体は勝手に振り向かされてはただただきたならしいだけの「おと」と「ことば」がふりそそいでくるのは何とも言えずただただ不快な気分にさせてくれる。からだじゅうがざらざらどろどろぐちゃぐちゃしたもので穢されていくようだ全く以て不愉快だ。その全てがきたならしいものを全く以て全く以て不本意であるが思い切り振り払った。ああ今日はいつも以上に念入りに体を洗おうきもちわるいきもちわるいきもちわるくてしかたがない
あんたを愛していたわたしはどこにも居ない





それがすべてで
この人に愛されたい
そう、わたしのこころがまるで悲鳴のような響きで以て四六時中囁くのだからたまったものではない
この人に愛されたい
ふとした瞬間に、偶然交わる視線やかすかに触れ合う指先や笑いを含んだ柔らかな声を耳にするたび、わたしの爪の先がまるで流れる涙のようにつるりと光るものだから、そこから目をそらすことすら出来ない
この人に愛されたい
会えない時間に思い出しては、ぎゅうと心臓が高鳴ると同時に血の巡りをここぞとばかりによくするものだから、それを自覚しているわたしは僅かに火照る頬の微熱をただの風邪だと断言できもしない
この人に愛されたいこの人に愛されたいこの人に愛されたい
呪文のように、それこそ文字通りまじないのように、わたしの預かり知らないところであわい色合いのこころが育ちながらそう叫ぶものだから、今日もわたしはわたしの厄介な感情から逃げ出すことも足掻くことも出来そうになかった





「それはあなたにとって恋なのですか」
「わかりません。ただわたしが言えることとして、わたしのなかにある感情を言葉にするのなら、あのひとを独占したいとか独占されたいとか思うよりもまずこう考えてしまうのです。このひとの生において、わたしはただわたしとして記憶の片隅に、その人生の一辺にでもいい、深く根付く草花になりたいと、そう思うのです」
「それは執着ですか」
「いいえ。何かを思い返す時に、一瞬でもいいからわたしを思い出してほしい。それだけです」
「矛盾していますね」
「はい、矛盾していますね」
「それだけ、ですか」
「はい。それ以上でもそれ以下でもないのです」
「随分と幅の広いそれだけですね」
「ええ、それだけ、ですから」




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: 60 或る 人物の 呟き
By あろーんりぶ
※お好きに解釈どうぞ
ベーコンレタス的な要素がありますが、すべてがそうとは限りません、ってゆーかフィーリングでお願いします(ダメだコイツ)








「――ああ、あいつか。? どうした? あ、いや、なんか変な顔してたから。は? 冷静すぎる? や、なんていうか……逆なんだよな。皆がおまえみたいに「憎いだろう」「悔しいだろう」って、言うんだけど、逆なんだ。あいつの事を考えてると、遣る瀬ない感じがする。おれみたいな、あいつに何一つ勝るもののないやつから、あんなになりふり構わず全部奪わなきゃならなかった気持ちとか考えると――それこそ傲慢な考えなんだろうけど、おれは、どうしようもなく憐れに思う、よ」







――恋した人は、到底わたしでは手の届かぬ。否、手をのばす事すら憚られるような人だった。すべてに恵まれ、すべてに愛され、すべてに祝福されている――そんな馬鹿げた妄言じみた言葉の連なりが、正にその人の為にあると確信を持って紡いでしまえる。そんな、まるで天の上に座すだろう神のようなひとだった






「ああ知ってるよ。おれの事を好きだかわいい愛していると囁いてくれたアイツはもう何処にも居ないって事くらい、アンタに言われなくてもおれが、一番、其の事を知っているんだ。余計な口出しをしないでくれないかな、余計な詮索もよしてくれないかな、じゃないと、おれ、おれ――あいつを、おれをすてたあいつを、にくんでしまいそうで、うらんでしまいそうで、こわいん、だ




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: 59
By あろーんりぶ


糸はすべて切れていた。鎖は既に錆び、朽ち果てていた
あの日に戻りたいと泣き喚くその双つの喉は、己が犯した最初の過ちに気付いているのだろうか
その手がなにを切り裂いたか。その足がなにを踏み潰したか。その声がなにを打ちのめしたか。その笑顔で誰に無数の罅をいれたのか
あの時に戻りたいと懇願する、そのうつくしい瞳は罪を知っているのだろうか
それだけが真実だったのに。それだけで生きていけたのに。それだけが救いだったのに。それだけしか縋るものが無かったのに。やわらかな涙さえ裏切ってしまったことに
戻ってきてくれと、両肩を掻き毟るその赤く染まった爪は憶えているのだろうか
誰が崩壊への道標を作り上げたのか。誰が幼気な喉に毒を滑り込ませたのか。誰がその鈍く光る撃鉄を起こしたのか。誰が、誰に、その無慈悲な弾丸を撃ち込んだのか


(贖罪など望めると思うな)(断罪の時は過ぎた、死神の鎌はひっそりと地に臥せる)(どれだけ嘆こうが無駄だ)(沈黙だけがうつくしく刻を彩る)(その冷たい柄を温い体温で暖められる人はもういない)



(そう、もう、どこにもいないのだ)





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