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赤い糸
☆☆☆☆☆

龍之介「お前らさぁ。やりすぎ。
喧嘩でさえ卑怯な遣り方で目に付き始めてたのに、クスリや一般の人間まで襲うとか遊びで終わらねぇ所まで落ちてんじゃねぇか。」

俺が睨み付けるように視線を向ければ一也や、八雲は肩を震わせた。

龍之介「彼処は長谷組。
つまり俺の家とは何ら関係ない組のシマなんだよ。お前ら、調子にのって其処の組員も一人に対して数人でボコったろ?何がしてぇんだよ。」

全てバレていることに八雲が噛み付いてきた。

楓「極道なんて無くなっても誰も困んないよ!
それこそ周りに忌み嫌われる存在じゃないか!!」

ドガーッン!!

俺の鉄板の入った。靴でホールの椅子を蹴りつければ簡単に壊れて八雲の横を吹っ飛んでいき後ろの奴にブチ当たった。

全員が顔を青ざめさせた。

龍之介「極道ってだけでそんな口を利くんじゃねぇよ。
極道で生きる奴等はそう言われて否定する奴はすくねぇ。そう言われることが解っているからだ。
俺はまだ組入りしてねぇから世界の事さえ解っていることはすくねぇよ。だけどなぁ。
俺の関わる極道の人間にお前らみてぇにクスリやら関係ない人間を傷付けて楽しむようなさいていの人間は居ねぇんだよ!!」

八雲はガクガクと足を震わせて座り込む。

俺は一つ息を吐いて、睨んできている一也を見た。

龍之介「残念だ。俺はお前に捨てられて、仲間にも捨てられた。
嵌められて理不尽な暴力を受けた借りを返しに来た。俺は誰も逃がす気はねぇ。
俺はこのナックルと靴でお前らにケジメをつけさせる。

覚悟しやがれ。」

言い終われば俺は地を蹴り、又も逃げないように前にいた一也と八雲を地に落とす。

そこからは地獄絵図だっただろう。

俺は頬に一つ切り傷をくらいつつも、宣言通り全員に借りを返した。

軽く息を整えて、煙草を吸いながら一也と八雲の元に行き、所謂ヤンキー座りをした。

龍之介「フー。解ったろう?お前ら餓鬼が調子にのって踏み込もうとした世界は甘くねぇんだよ。
今度あの辺りでお前らの姿を見たって報告受けたら極道に入った俺を敵に回すことになることを忘れんな。
長谷組さん優秀だから、お前らのチームの素性全てバレてるからな。

亜久玉一也。亜久玉の名前が通用しない世界がある事を忘れないことだ。

…じゃーな。」



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あきゅろす。
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