[携帯モード] [URL送信]

妄想圏外区域
D


「…涼野」


そっと身を引いて、涼野を真っ正面から見据える。


「俺なんかの傍に、いてくれるのか?」

「なんか、なんて言うな。…さっき言っただろう。ずっと傍にいると」


不意に涼野が顔を寄せてきて、俺の唇のすぐ横にそれを軽く触れ合わせてきた。

やわらかい、なんて働いていない思考で思ったのは一瞬のことで。


「すっ、すすすす涼野っ!?お前っ、何して…っ!」

「今はまだこれで我慢する。…嫌だったか?」

「……べ、つに、嫌ではなかったけど…、いきなりはねぇだろいきなりはっ!」

「成程。いきなりじゃなければいいのか」

「ちょっ、待っ…」


再び顔を寄せてくる涼野を押し返そうとした、刹那。


「あー…いてぇ…。あいつ誰だったんだよ。容赦なくやりやがって」

「ま、これぐらいいーんじゃねーの?なんせあの吹雪アツヤをボコれたんだしさぁ」

「はっ、違いねぇな」


聞き捨てならない声と、下卑た笑い声。

その声は昔俺に喧嘩を売ってきて返り討ちにあった奴等。

勿論俺はボコられていない。

と、いうことは……。


「…涼野。どうやら制裁しなきゃいけねぇ奴等が出来たみたいだ」

「奇遇だな。私はそれに加えお前との時間を壊されて苛々が二乗だ」

「んじゃ、やるとすっか。一緒に」

「ああ、一緒に」


そう頷き合った後、いくつもの悲鳴が保健室に響き渡ったのは言うまでもない。



傍に在る幸せ

(げっ、携帯壊れてる)
(…何故?)
(多分反撃された時に当たっちまったんだろうな…)
(仕方ない、そいつにも携帯と同じ末路を辿らせてやろう)
(全殺しは流石に駄目だぞ、言っとくけど)



―――――
涼アツとか涼吹よりマイナーな気がする\(^Q^)/

俺得街道まっしぐら!


20100416梼獄驥

[*前へ][次へ#]

11/13ページ


あきゅろす。
無料HPエムペ!