ヒロインSide
優紀ちゃんから送られて来た仁君の制服姿。
着るヒトを選びそうな白い学ランは仁君に凄く似合っていた。
私も仁君とおそろいの、この白ブレザーに憧れて、一生懸命勉強してきた。
元々勉強が苦手な私は、すぐに受験勉強に嫌気が差して、何度も放棄しようと思った。
だけど、仁君に追い付きたくて、必死に今までやってきた。
でも、勉強してきたはいいが、その学校は都内にあるのだ。
私は今、地方に住んでいる。通うにしては遠すぎる。
マンションを借りるにも、中学生の一人暮らしは危ないから、と大分疎遠となった従兄の仁君の家に転がる事に決め、早急に優紀ちゃんへ連絡を取り、東京にある、仁君の家に向かった。
私は知らない。
昔はほんの少し、目付きの悪かっただけの従兄が、怪童と呼ばれていること。
そして、その従兄がかなりスレていることを……。
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