Destiny〜if〜
12
「じゃあ、シン君は彼等を助けたって言えるの?」
「あのまま、強制労働されてるよりずっとましだろっっ!!?」
ドンっとテーブルに拳が振り下ろされる。
「シン」
咎めるルナマリアを目で制してフレイは口を開く。
「彼等はこの後どうなると思う」
「それは……」
職を失って、土地を失って。そうなった人の末路をあなたは全員保護できるのかと尋ねられてシンは声を詰まらせる。
「でも…っそれでも!!」
「うん、そうだね」
うっすら涙を張る赤い瞳をみてフレイは静かにうなづいた。
「…っ」
「ちょっと、シン!?」
行きなり立ち上がり医務室を出ていくシンの後をパタパタとルナマリアが追い掛けて行った。
その姿を見送ってそっと溜息をはいた
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