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Destiny〜if〜
7
同時刻、艦長室にて


あらかたの話がおわりタリアは、ため息を吐きながら指令書をディスクにしまった。
アスランはまだそこにいた。
「ん?もう、下がっていいわよ?」
「いえ、艦長に議長からもう一つ報告書をあずかっております」
『報告書』と言う単語にタリアは眉を上げた。普通、それは部下が上司に渡すモノを示すのではないか。アスランが、『艦長』を強調したのも引っ掛かる。
「アーサー、下がってくれる」
「え?しかし…」
「アーサー」
タリアが少し誤記を強めるとアーサーはしぶしぶと部屋をあとにした。
そうして、アスランから『報告書』を受け取ったタリアは渋い顔をして。人差し指で眉間を押さえた。
「確かに、これは極秘扱いね…。ラウ・ル・クルーゼがブルーコスモスとつながっていたなんて初耳ですもの」
報告書にはフレイ・アルスターのクルーゼに拉致されてからの経緯が書かれていた。
「…わかりました。彼女についてはこちらも気を配るわ。…ただ、ナチュラルだということは伏せるように言い包めておいてね」
「それは、もちろんです。それでは、失礼します」
アスランは、オーブやカガリの事、これからの任務はたまたフレイのこと等で頭が痛むのを感じながら部屋をあとにした。
「あの狸は何がしたいのかしらね…」
タリアの深いため息を聞く者は誰もいなかった。

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あきゅろす。
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