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EVERY DAY
04


「さてとっ!!片付け、片付け。」
自分に言い聞かせるように腕まくりをする。


大きめの家具は全て引っ越しセンターのおじさん達が運んでくれた。
あとは自分一人での作業となる。


どの段ボールから開けていくか迷っていると、ピーンポーンとチャイムが鳴った。


ドアまで向かい、勧誘などではないかと用心深くドアの穴を覗き込む。


そこには先ほどの男が立っていた。

確かに先ほどの男なのだが少し長めのボサボサの髪はきちんと整えられ、顔も寝起きではなくなっていた。
爽やかな好青年といった印象を与えた。


―何の用だろう?―
とりあえず開けてみる。

「こんにちはっ!!」


「えっと…たしか隣の。」

「山川雅哉。フリーター。

雅哉って呼んでねっ。みずほちゃん。」
聞いてもいないのに名乗り始めた。


―みずほちゃん…?―

いきなりちゃん付けする馴れ馴れしさやら、明らかに語尾に『はぁと』が付いた感じの言い方やら色々ツッコミたくはなったがあえてスルー。

「あの…何か?」

「手伝いに来たんだよ。女の子一人じゃ大変だろ?」

「え…でも悪いですし…」

「いーのいーの、俺がやりたいんだし♪
後で手伝ってやったじゃんとかって恩着せがましいこと言ったりしないから大丈夫。」


そういう問題ではない。

だがもちろん一人より二人の方がはかどるだろうし、慣れない土地にいる以上、知り合いは多い方がいい。

―あんまり頼りになりそうにないけど…

まぁいいか。―

何気に酷い言い様。

「じゃあ…お願いします。」




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