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闘病記
悪夢の3日間
4月30日水曜日

朝食が運ばれて来た。
お腹空いたよ、でも、痛くてそれどころじゃない。
舌下も麻痺して、全く味を感じないし、何よりも、口が思うように閉じないので、口に入れた物は飲み込む前に出ていっちゃう。
まばたきをしない目も、乾いてしまうので、テープを貼られてしまった
トイレに行こうとすると、激しいめまいで、結局看護士さんの手を借りて…情けないよ

ベッドで痛みと格闘してる時、やっと典から。何だかホッとしたよ。

4人部屋の他の人達も、色々気遣ってくれて、気持ちはちょっとだけ元気に。

朝の回診にドクターが来た時、血圧が200を上回り、更に薬が増えてしまった。

昼食も食べる事ができなくて、ひたすら点滴が効いて来るのを願う。
(このまま、顔が歪んで、麻痺したままになったら…あたしは典のそばにいられなくなるな…
そんなのイヤだよ!
治さなくちゃ!)

着の身着のままで入院してしまったので、父が身の回りの物を持ってきてくれました。
「大丈夫だ。きっと良くなる。家の事は気にするな。ゆっくり休みなさい。」
心強い一言でした。

夜、職場の院長が駆けつけてくれました。
すごく嬉しい。
院長も、「今まで、頑張り過ぎてたんだよ。
休みなさいという暗示だね。仕事の事は考えず、心身共に休みなさい。」

温かい言葉です。

5月1日木曜日

顔の変形、麻痺のピークらしい。
鏡を見るのが怖いよ

耳下線が痛くて、目の前に星が飛んでる

朝の回診後、痛み止めが効いてきたのか、楽になってきた。
昼食の、まるで離乳食のような食事も、スプーンで少しづつ、流し込むように食べられるように!

どうやら、点滴の中に、眠気を促進するものが入っているらしく、常に眠い。
虚ろな意識の中で、(典は、今頃どうしてるかな…風邪引いてないかな?…持病の血圧上がって、頭痛してないかな?…
今日はお仕事忙しいのかな…)
そんな事を頭の中で考える。

5月2日金曜日

麻痺は止まらないけど、痛みがだいぶ楽になり、点滴を持って、歩けるようになった
三叉神経を侵されてしまったので、真っ直ぐ歩けず、あちこちにぶつかって歩いてしまうけど、気をつけていれば、大丈夫。
まずは、デイルームという広間へ行ってみた。
全面ガラス張りで、遠くの山や街が見渡せて、気持ち良くなって、お気に入りの場所になった。

でも、誰かに話かけられても、顔が気になって、話せなく、下を向いてしまう…

痛み止めの効き目は4時間で切れ、また痛くてベッドでうずくまる。

夕食、離乳食状態から少し形のある物になった。口に入れて、手で口を閉じながら、こぼれないように食べる。 これが、かなり難しい
でも、食べないと良くならないから、時間がかかっても、全部食べる

食べ終わると、また次の食事って感じだ〜

早く良くなりたい!
早く、典に会いたい!



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