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超ミニミニ小説 〜一日に一回更新…できたらいいな的な何か〜 一日に一回、日課としてミニミニ小説が書ければなぁ〜という企画部屋です!ジャンルは様々、カプも様々です!
2009-06-24(水)
誕生日とハーブティーとツンデレ(坊ちゃま誕生日記念)

6月23日 PM11:30

「たっ、助けてぇ野々原ぁ〜」
「何言ってるんです、日々の勉強を怠ったのは坊ちゃんの方でしょう?!」
「そっ、そんなぁ〜!」

6月の最終週…それは全国の高校生が「中間テスト」という物に苦しめられる時期である。
明日は僕の誕生日…だけど、それどころではない!!

「あ、言っときますけど今夜は徹夜する覚悟でいてくださいね(ニコッ」
「…えぇぇぇぇぇっ!!!!」
「こんな時間!私はもう寝ます」
「狽ヘぁ?!ちょっ…付き合ってくれるんじゃないのかよ!?」
「誰が坊ちゃんの勉強に付き合うと言いました?」
「そっそれは…言ってないけど…ほっ、ほら!流れ的に!」
「………甘えるんじゃありません!!!!」
「狽ミぃぃぃぃ??!!」

…と僕は一発、頬を引っ叩かれた。
い、痛い…;;;


6月24日 AM0:30


「…あ〜もうわかんね!」

と僕は勉強していた地理の教科書をベッドへと投げた。

「………桂さんの写真でも見れば元気が湧くかな?」

とケータイの中に(隠し撮りした)桂さんの写真が保存してある。
それさえ見れば元気が出てくるハズ…とケータイを手に取った瞬間、

「あれ…やけに軽いな…?」

やけにケータイが軽い。もしや…

「………やられた」

よくお店に置いてある展示用ケータイだったのだ。
しかも裏に丁寧にもポストイットが貼ってあり、

『ケータイ禁止!私が預かっておきました。』

と書かれている。余計な事を〜っ!!!!


6月24日 AM1:00


「もうダメ…寝ようかな、やっぱり…」

英語の長文を訳すのに思うようにいかずに時間がかかる。
しかも最悪なことに電子辞書の電池が切れた!!仕方ないから紙の重い辞書で調べてるんだけど…

「重い…」

重いし、探すのがめんどくさいというダブルパンチ。
…野々原もう寝たかな?だったらこっそり寝れば…

そおっと窓から野々原の部屋をのぞいてみる………よし、寝てる!
僕も寝よう!忍び足でベッドに向かおうとしたら…

コンコン...

突然、誰かが部屋をノックする。

「…は〜い?」
「坊ちゃん、私です」
「狽ーっ?!野々原ぁ!?」

僕は急いで机へと戻った。

「…何か今バタバタって音がしましたが?」
「きっ、気のせいだ野々原!!」
「???…そうですか。はい、差し入れです」
「へ?」
「ハーブティーです。これを飲めばスッキリしますよ?」

とお盆を机の脇に置く。

「あ、ありがと…」
「リラックスリラックス」
「へ???」

モミモミ...

と急に野々原が僕の肩を揉み始めた!
あ〜…気持ちいぃぃぃぃ〜………ってこれは何かの陰謀だ!!
だってあの野々原が…っ!!!!

「誕生日、おめでとうございます」
「え?」
「今日、誕生日ですよね」
「そっ…そうだけど…」
「明日、出来ればあまり勉強して欲しくないんです」
「な…なんでさ?」
「誕生日なんですからテスト前と言えども勉強の事を忘れてほしいんです」
「………あ〜、そこそこ」

そっか、だからか。
だから今日はいつも以上に口うるさく勉強しなさい勉強しなさいって言ってたのかぁ!

「…それ飲んで、もう寝てください」
「へ?徹夜じゃ?」
「それは…ドSジョークですvVV」
「…;;」

と僕は野々原が淹れてくれたお茶を一口飲む。
…スッキリするなあ

「ありがと」
「いえいえ。早く寝てくださいね」
「わかった」

野々原は部屋から出て行った。
さっ、片づけて寝よ………ん、この問題

「確か…」

今日やったぞ!この問題!授業中に!確かノートに…

「あった……あ、わかった!!!!これはこうだ!」

スラスラ出来た!
これも…野々原のおかげ…かな?




















6月24日 AM7:00


「坊ちゃん、朝です………坊ちゃん??!!」
「あ…おはよ…う…」
「もしかして…夜通し??!!」
「ん?そうだけど…」
「あの後すぐ寝てくださいって言ったじゃありませんか!!!」
「え…あれって『寝るな』ってサインじゃなかったの?」
「違いますよ!!」
「だって…あのお茶飲んだ後、急に頭が冴えてきて『あぁ、寝ちゃいけないんだな』って思ったんだけど」
「………」
「…眠い。寝て良い?」
「ダメです」
「えぇ…」

その後の話だけど、どうやらこれは野々原なりの愛情表現だったそうだ。
それに気づかない僕に腹が立ち、スネてしまった…という事だ。
あ、あくまでも僕の推測だけどね!;;

「…寝る」
「…っ!!坊ちゃま!」

パシンッ!!!!

「白ノ〜〜〜〜っ!!!!」
「もう坊ちゃんなんて知りませんからね!!」

バタンッ!!

「…何、野々原ツンデレ?!」

少しブームに乗り遅れた気が;;
とにかく今年の誕生日は…僕の勘違いで何故か野々原が怒ってしまう…というハプニングがあった。


***

坊ちゃま、誕生日おめでとう!
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