[通常モード] [URL送信]


「やだ…雨?」


最初の曲がり角を曲がったところでポツンと雨水が当たる。


みるまに雨は霙に、そして雪へと変わっていった。


深々と降り積もる雪。
真っ白に、灰色のアスファルトが染まっていく。




きっと、レンが居たら隣ではしゃぐんだろうな。

それで、あたしもはしゃいで、滑って躓きそうになるのを優しく受け止めてくれるんだろな。



「なんで居ないのよ、バカっ…」


自然と目尻が熱くなる。


早く帰ろう。
早く帰って温かいココアでも作って貰おう。
レンと、色んな事話して忘れようあんな出来事は悪い夢なんだ。


そう言い聞かせても、涙が止まらない。

こんな顔見せられない。

息が、白く吐き出される。



いつから好きになった?
彼氏がいた頃だって、いつも、1番に思うのはレンの事で。

お母さん達に、この気持ちがバレないように彼氏の話を楽しそうに話たりして…


深々と積もる雪。
まるであたしの嘘のようだった。







モドル


あきゅろす。
[グループ][ナビ]
[HPリング]
[管理]

無料HPエムペ!