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第四章

【王子の時代】

 当初、昼夜兼業だった為早急にバーテンダーを育成する事が急務でした。
白羽の矢が立ったのは、
古町時代を知る、酒の蘊蓄だけはやたら詳しい、勘違い男、王子でした。

王子(当時)

 この男、お馬鹿でした。
底知れぬお馬鹿でした。
言うだけの事はあって、人並み以上に吸収力はあってほぼひと月の集中レクチャーで
一通りの技術は習得してしまいます。元来口は達者な方だったし、人当たりも良かったもので、安心して任せたつもりでした・・が!こいつは馬鹿でした。
踊る回るは良いとして、真冬に暖房切るは、春から冷房入れるわ、照明は信じられぬ程暗くするわ、店の酒は死ぬ程飲んでは、試飲と言い張るし、生ビールは注げないと、数々の伝説をお残しになって行きました。 だが彼程愛されたバーマンも居ないでしょう。後半はひた隠し隠していた学生の本分、卒業と言うハードル越えの為フェードアウトして行きましたが、除籍寸前、素人でも首を傾げる、珍妙な卒論で御卒業されて行きました。めでたしめでたし。
現在は東京で漫画家をめざしてます。自らがマンガの様な彼の事です、必ずや、メジャーデビューを果たし、皆様の前に、姿を表す事でしょう!さらば愛しきオバカさん!         


 永遠の相方に愛を込めて      この章を捧ぐ


かくして新生ジャムズはスタートを切る。果たしてその行方は?次回「祭り」
第五章



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