\ちょっとだけ/

すきなだけすきなようにぶち込む超短編
カテゴリ分けできないのでジャンル雑多
主人公名は多々良 陽(たたら はる)で固定
このネタ読みたい!というのがありましたら、よかったら拍手か各コメントにお願いします!

2021.05.30(日) 21:50

巨獣 安田


(注!安田が広いジャンルのオタク設定です。ヒロアカ世界から出てきた子と安田。個性は浄化。触れたものを清いものに変える。傷や怪我など、持ち主に悪いものを良いものに変えるイメージ。後天的なものに限り、先天的な病気などは治せない。浄化するのにエネルギーを使うためかなりの大食い。名前は、清浄真白ーせいじょうましろー※この世界ではヒロアカが漫画で存在する世界とします。)


「安田くん」
「はぁい」
「すまないが、世話を頼みたい人がいる」
「えー僕に任せるとはなかなかですね」
「きみが適任だと聞いたからな、入れ」
「……お忙しいところ失礼します。わたしは清浄真白と申します。以後お見知りおきを」
「?!?!!え!?!!は???なんの冗談」
「ここでは限られたものしか知らぬ人物だ」
「コスプレイヤー呼ぶなんて疲れてますね」
「そう思うならそれでも結構。だが、彼女は想像を超えたことをしてくれる人間なのでね。きみに任せたい」
「清浄真白って、だって、はぁ?いや、声も本物だし、髪も地毛っぽいし、瞳も白だし!」
「…やはり、この世界では、わたしの世界は、紙面の中の物語なのですね」
「は????本物????」
「……わたしはあの世界で死にました。それが気付いたらここに。もう一つ申し上げるのならば、この世界には我々の個性というものが存在しない世界なのですね」
「あーーーーーーゴジラといい彼女といい!!!意味がわかりません!!!!」
「安田くん頼んだよ」
「あーーーーーー!!!!!!!」


※安田龍彦はオタクである。

 巷でヒロアカといわれる作品を、安田はとてもすきで拝見していた。その中で、ヒーロー協会の医療機関に属し、ヴィランによって殺された稀有な個性の持ち主が清浄真白というキャラクターであった。誰にでも別け隔てなく平等で博愛主義、こじんまりとしたキャラクターだがスタイルが良く描かれ、ナイチンゲールを彷彿とさせるナース服姿がオタクの間では密かな人気で、インターネット上には沢山の絵柄で溢れていた。そして、安田も、そのキャラクターを推すひとりであった。
「あ、あの、本当に」
「わたしも、夢だと思いたかったのですが、わたしがあちらで死んだのは本当のようでした」
 悲しい表情で笑った真白の表情に、安田は息を呑んだ。「しかし、海に帰ったあれは個性ではなく新種の生物と言われても、わたしには納得し難くて」その表情を隠すように彼女は告げる。何を話せばよいか分からず、その優秀な頭を動かして出した言葉は、おそらく、あなたの仕事は除染作業です、との一言だった。すると彼女も、眉尻を下げてそんな気がしていた、と苦笑した。
「安田さん、とおっしゃいましたか?」
「え、あ、ああ、はい」
「わたしは計算も予測もできません。ですが、悲惨な現場は幾度となく目にしてきました。あれを繰り返してはいけないんです。…わたしは、ヒーローではなかった。でも、でも!わたしができる精一杯であなたがたを、この日本に生きる人を少しでも多く救います!!」
「?!」
「だから、安田さん」
「っ、はい」
「まずはあなたのその隈をとりましょ」
 おれがまもらなければ、安田は、己の頬に触れた真白の指先の温度を感じながらそう強く思うのであった。


―――――――
常陸はクロスオーバーだいすきなんです!!!!

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