ネタ帳みたいな。
SSにもならない小ネタなど。ここから派生してSSになる、かもしれない。
2012.08.20(月) 02:35
瀬蛭。
「糞チビ、ヒル魔をクリスマスボウルに連れてって!」
銃器を抱えた悪魔のような男が似つかわしくない裏声で、これまた似つかわしくない台詞を吐いたので、セナはたっぷり十秒固まってしまった。
どこの世界にそんな華麗に銃器を操る南ちゃんがいるのか。
「‥‥‥そんなおそろしい南ちゃん知りません。」
「‥‥‥‥。」
ガシャンッ
無言で弾を詰める音がする。
そんなに怖い顔しなくても、
「言われなくても、この脚で必ず連れて行きますよ、クリスマスボウル。絶対一緒に行きましょうね。」
もう、あなただけの、あなたたち三人だけの夢じゃないのだから。
2010.07.24(土) 17:33
治賢。
幼い僕は、兄に冷たく当たられて泣いていた。膝を抱えてしくしくと。
これ以上、うるさいだとかって怒られたくなかったから、できるだけ静かに。
本当なら、泣くのだって止めたかったのだけど、幼い僕にはできなかった。
どうして、どうして。
ただ一緒に遊びたかっただけの僕は、心の中で延々と繰り返して。
勉強机に向う兄の背中を見つめてた。
暫くして兄は振り返ると、僕の頭をくしゃくしゃと撫でて苦笑した。
「何にもなかったら、お前を愛してやれるのにな。」
顔を上げると、久々に優しい目をしてた。
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デジ02SS。
最近アニマックスでやっててマイブーム。
一番好きなのは岳大賢ありきの岳賢ですw
2010.07.20(火) 15:29
直蛍な沢木。
グラスに3cmほど残った酒をぐっと煽ると、食道が一瞬だけ熱をあげた。
「たとえ目の前に顔が全く同じ女のコがいても、俺はやっぱり蛍なんスよ。」
何度目か分からない、グラスに酒を注ぐという作業をする。
「それは性格とかが同じでも変わんないんスよ。やっぱり蛍がいいんです。」
こくん、こくん、と酒を胃に投下する度、アルコールは頭をくるくる回って頬を胸を焼いた。
「蛍が、いいんです‥‥‥」
それだけ言うと、辛うじて繋がっていた糸がぷつりと切れて机に突っ伏した。
「沢木、お前飲み過ぎや。」
関西弁が降ってきて、それから背中をぽんぽん叩かれたところでブラックアウト。
蛍の夢を見た。
2009.08.03(月) 21:15
鞠かな。
ガチャ、
左斜め後ろ、鞠也のクローゼットの扉が開く音がした。
「あ、鞠也。お風呂上がったの?」
珍しく机に向かっていたかなこは、何となく振り向き声をかける。
と、同時に石化した。
「あ? どうした、変態百合女。俺の美しさに見とれてんのか?」
その様子に、クローゼットもとい秘密の部屋から出てきた鞠也は不敵に微笑むと、つかつかと動けずにいるかなこに近寄った。
するとかなこは近寄ってきた鞠也にはっとして叫んだのだった。
「ちょ、ちょっと、こっち来ないでよ! 無理だから、それ無理だからっ!!」
目に涙まで浮かべて拒絶する。
「なんでっ、そんな格好‥‥っ!?」
震えてる。
それに気付くと、鞠也は足を止めて、かなこに近付くのをやめた。
「‥‥‥ちっ、やっぱだめか。」
小さく呟く彼の姿はショートヘアに上裸、タオルを首に提げた風呂上がりの少年の姿だったのだ。
「? 鞠也‥‥何か言った?」
今にも泣き出しそうな表情で小首を傾げて問うかなこ。
ああ、何でそんな表情するんだ。
悶々とする気持ちを押さえ付けていつものような冷たい態度をとる。
「何でもない。茉莉花、」
呼び掛ければ直ぐ側で返事がする。
鞠也はヅラとネグリジェを持って来い、と命令して自分のベッドに腰掛けた。
「な、なんなのよぅ‥‥。」
+++++
鞠也とかなこにはくっついて貰わないと。
2009.07.28(火) 17:07
アレ神。
「神田は白いですね。」
僕の下に横たわる神田の前髪を掻き上げて、額に口付けた。
すると神田は頬に添えていた僕の右手を掴まえて眉間に皺を寄せた。
「いや、お前の方が白いだろ。」
怪訝そうな表情で僕を見つめるその目は少しだけ上目遣いで、なんと可愛らしいことだろう。
「日本人の俺が、お前より白いわけないだろ。」
ふん、と、続ける神田は少しだけ馬鹿にしたように溜め息を吐いた。
可愛さ余って少し憎たらしい。
「そりゃ、僕の方が白いですけどね。」
そっと彼の頭を両腕で包み込んだ。
「神田の肌色の方が、暖かみがあって好きなんですよ。」
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