猫vsストーカー(仮)
10
「「「「フシャアアァァァーッッ!!!!」」」」
「うわああぁぁあぁぁぁぁ!!!!」
茂みの中、塀の上、電柱の陰………
あらゆるところから変態目掛けて飛び出す猫達。
もちろん、あたちは最前線。
変態は逃げようとするけど無理ね。
逃げ場なんてないもの♪
ふふふ♪
日の光に反射して爪。
きらきらきら。
うん。きれい。
切れ味、抜群よ。
変態ご自慢の顔だって引っ掻き傷だらけ。
セットした髪だってボサボサ。
「ごめんなさい!!!もうしません!!!!」
「にゃー!!」
よろしい!!
あたちの掛け声でぴたり、と動きを止めてくれる。
『ありがとう。もういいわ。』
『おー、いいってことよ。困ったらお互い様だかんな。』
『そーそー。』
『ありがとう!みんなもなんかあったら言ってね。』
『おぅ!じゃあな。』
そう言って皆、何事もなかったかのように去っていく。
あまりにも急に終わったそれに変態もぽかんとしてる。あ!
忘れてた。
これ、捨てとかなきゃね。
そう思って巾着からはみ出たカメラ達を前足を器用に使い閉まって巾着の紐を咬み、ハンマー投げのように投げた。
ぷちっ。
「あ〜……。」
道路に投げたら良い具合に車が轢いてくれたわ。
車って猫界でも危険って言われてるけどなんでも使い方よね。
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