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罰ゲーム
10

…やっぱりだめだよな。

「ごめん、変なこと言った。僕の方こそ失礼だった。告白してくれた人に友達になろうだなんて…」
「そんなことない!!」


固まっていた不良君が動き出した。


「と、友達からよろしく頼む!!」
がばっと勢いよく頭を下げた。顔は見えないけど、耳が真っ赤っか。差し出す手もぷるぷる震えてる。



……可愛い

「僕の方こそ、よろしく。」
差し出された手をとり言えば、耳まで真っ赤に染めた顔をこちらに向け、不良君が嬉しそうに笑う。

あ、笑った顔、初めて見たかも。

「ねぇ」
「?」
「名前、教えてよ。」

まずは、そこからでしょ?

「っ//俺の名前は加賀谷衛慈だ。」
「僕は一宮佑樹。加賀谷君、これからよろしく。」
「な、なま…」
「?生?」
「な、なま………何でもない!!こちらこそ、よろしく!!」

不良君…加賀谷君と握手しながら暖かい気持ちになってた僕はまだ知らない。


なぜ彼のことを知りたいと思ったのか…




それに気づくのは、もう少しだけ後のはなし。

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