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あなたの為ならば!!

ある王道学園の副会長親衛隊のお話




春の光に照らされ輝く髪。短く、手入れの行き届いたその髪はまさに鴉の濡れ羽色!!
そして髪とは相反する白い肌。
その白い肌に存在を主張する髪と同じく艶やかな黒い瞳。

一見、冷たそうに見える外見とは裏腹にその口許に浮かぶ笑み!!
ギャップ萌えです。たまりません!!

あぁ
今日も素敵です。副会長様。






僕、玉田 瑞樹は副会長親衛隊隊長を務めさせていただいてます。

この学園に入り、新入生代表として壇上に立つ姿に一目惚れ。
今も鮮やかに思い出せる。とても美しく、凛々しかった///
あぁ!!どんなに言葉を尽くしても、あの時の衝撃は言葉なんかじゃ言い表す事はできません!!

それからの僕の行動は早かった。
まず、副会長様(当時はまだ生徒会に在籍していなかったので白木院様とお呼びしていました。)の親衛隊を作り、僕自信も自分磨きをした。
あの方の隣に立つのに相応しくなれるよう、シャンプーの後はコンディショナー。お風呂上がりのボディケア。もちろん、朝晩の化粧水他にもいろいろネットで調べ頑張った。



それなのに!!それなのに!!

副会長様。なんでそんな平凡を選んだんですか!?


三年というとても微妙な時期に転入生がやってきた。
それがあの平凡。松葉 雄大だ。
転入してきた平凡を案内したのが副会長様だったらしく、そこからすくすくと愛を育んでいったらしい。

いや!!きっかけなんてどうでもいい!!
たとえ副会長様が選んだ人だとしてもあんなの貴方に相応しくありません!!


あの二人の仲を綺麗に引き裂いてみせる!!
その為にも、二人の事を良く知るために我が親衛隊で尾行してます。(当番制。※僕は常勤。)


今、二人は中庭のベンチに座りランチタイムを楽しんでいる。
真ん中には重箱が鎮座している。

「うちのシェフに作ってもらったんだ。」
「すげーな。どれも美味しそうだ。俺までご馳走になっちゃっていいのか?」
「もちろん。この間、食べたことないって言ってただろ?だから、君に食べてもらうために用意したんだ。」
「…覚えてくれてたのか。ありがと//」
「ふふっ。どういたしまして。さ、食べて。」
「あぁ。いただきます。」
照れる平凡にそれを微笑ましげに見つめる副会長様。




羨ましい!!
あの野郎、副会長様がわざわざシェフに頼んで作ってもらったお昼を食べるなんてずるい!!
キィー!!

「隊長、落ち着いてください。まだまだ始まったばかりですよ。」
はっ!!
そうだった。我を見失ってる場合じゃない!!
平凡の粗を探すんだ。

僕が隊員Aのお陰で正気を取り戻し、再び二人に目をやると、平凡が副会長様をデートに誘っているじゃないか!!

「あのさ今度、昴が見たいって言ってた舞台見に行かないか?」
「え?でも雄大はそういうの苦手だろ?無理しなくていいんだよ。」
「無理なんかしてない!!ただ…そのいつも俺が喜ばせてもらってるし、俺だって!!俺が昴を喜ばせたい。」
「…雄大」

むふふふふふ。
残念でした。平凡は知らなくて当然だし、副会長様もご自分でチケット取ったりしないから知らないだろうけど、その舞台は世界で人気の公演なんですよ。
今さらチケットはもう手にはいるまい!!

ふふふ。だが僕はそれをもう入手済みだ。
平凡が「手にはいらなくて行けない。」と言ってしょんぼりしてる副会長様を僕が誘う。完璧!!

「やりましたね。隊長!半年前から誘おうと思って誘えずに机の中で眠ってたチケットがやっと使えますね!!」
「全てはこの日のた「初めてだな。」……ん?」

副会長様が何か仰っている。

「好きな子とデートするの初めてなんだ。しかもそれが僕の事を考えてエスコートしてくれるんだろ?」
「おぅ!!だから昴は何もしちゃだめだかんな!!」
「それは楽しみだな。」

副会長様が笑ってる。
今までの笑顔じゃない。心の底から幸せなのが伝わってくる。
くっ。眩しい。

え?
てかさっき、初めてって言ってた?

「…隊長、僕あんなに嬉しそうな副会長様、初めて見ました。」
隊員Bよ。僕もだ。


いやいや!!後から僕が慰めれば関係な「じゃあその日は1日空けておくよ。こんなに楽しみなの久しぶりだ。」……関係ないし……………関係な…………


あ゙ー!!もう!!


「今日、緊急集会を開く。」
「緊急集会…ですか?」
「うん。副会長様の笑顔は我ら、副会長親衛隊が守る!!副会長様の初めてのデート、必ずや成功させるぞ!!」
「「「隊長!!僕たち、ずっと貴方についてきます!!」」」
「まずは、各クラスに連絡だ。」
「「「はい!!」」」


ちくしょうちくしょうちくしょう!!


悔しいですが、今日も僕たちは貴方の笑顔を守る為、頑張ります!!

























「…隊長。」
「何だよ?隊員Aよ。」
「(隊員A…)集会終わったら、一緒にご飯たべましょう。奢ります。」
「……デザートもいい?」
「いいですよ。」





焼き肉定食に苺のDXパフェをご馳走になりました。


○登場人物
・玉田瑞季
副会長親衛隊隊長
160pの可愛い子

・白木院昴
副会長
173pで綺麗な人
受け、攻め両方に人気

・松葉 雄大
転校生
副会長に一目惚れ
168pの平凡

・隊員A
隊長が好き
175pの流し目が素敵な子

・隊員B
副会長と隊長が好き
156pの平和をこよなく愛す子

○補足とその後の妄想
副会長の親衛隊は基本的に優しい子ばかりです。過激な子もいますが隊全体の特徴として副会長の笑顔に弱いです。副会長が笑顔でお願いすれば何でもしちゃいます。まぁそんなことは有り得ないので彼らは笑顔を見るために頑張ります。この後彼らはとうの昔に完売してしまったチケット、玉田君が持ってるチケットをどうやって平凡に渡すかで悩みます。出来るだけ平凡の計画通りのデートにする為に。
玉田君と隊員Aは在学中には付き合いません。でもずっと一緒に居ます。隊員Aは玉田君が恋愛の意味で好きです。でも傍に居れるだけで満足な子なので告白しないんで何かしらないと付き合わないかなって感じです。



※チケットの件はどうなんでしょう?半年前とか取れるんですかね。適当なイメージなんで間違ってたらごめんなさい。スルーして下さい。


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あきゅろす。
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