今部屋にいるのは、4人。 髪がピンピン跳ねてるのが特徴の、吾妻未希。 うちの学校の先輩の、邑上サキヒト先輩。 会社帰りのサラリーマンなのが、とおるさん。 そして、俺。綾瀬ハジメ。 みんなと一通り話をした。 脅迫されてここに来たって。みんな一緒だ。 そして、今は指定された時間を少し過ぎた頃だ。 部屋の中に緊張が走っている。張り詰めた糸みたいに。 静かだ。 無理もないよね。 脅迫されてるんだもんね、俺たち。かく言う俺も緊張している。っていうか、ちょっとビビッてる。 ちょっと?いやカナリ。 かちっ そんな音がして、部屋に据え置いてあったテレビがいきなり点いた。 みんなそちらを見た。 映し出されたのは、小学生高学年くらいの男の子だった。 そして、その男の子は言う。 「みなさんには」 |