セフィクラ
必需品(8)
「じゃ、このままでいようか?」
「…それは…ヤだ…」
「じゃあ、どうして欲しい?」
「…イ…かせ…て…」
俺の上でじっと耐えているクラウドは、今にも壊れてしまいそうだった。歯をくいしばっているのが痛々しい。
「…しょうがないな…」
握っていたクラウド自身を解放してやり、下から突き上げる動作を再開する。
クラウドは俺の動作に合わせるように、大きく腰を動かしている。クラウドの口から漏れる声が高さを増していく。それに応じて、俺への締め付けも強くなる。
「…あ、…ダメ…、…イ…クぅ……」
大きく衝撃を与えると、クラウドは部屋に響くほどの声を上げて、液体をばら撒いた。俺の上には、俺をきつく締め付けたクラウドがゆっくりと崩れ落ちてきた。
誰かに触れられているような気がして、目が覚めた。
横を見ると、クラウドと目が合う。
「あ、ごめん」
「いや、起きてたのか?」
「ついさっき。髪の毛触ってて起こしちゃったね」
ああ、触れられている気がしたのは、クラウドだったのか。
「いいけどな。もう一回寝ればすむ」
「ごめんね。セフィロスの髪の毛がすごいさらさらで気持ちよくってつい触っちゃって」
「クラウドが洗ってくれたからじゃないのか?」
クラウドは一瞬目を輝かせたが、すぐに頭を振った。
「いやいやいやいや。そ、そんなことはないでしょう」
…『いや』を何回言うつもりだ。それに俺が自分で洗っていたら、乱暴に洗っているはずだから、クラウドが言うさらさらな状態にはなっていないと思う。
「きっと、クラウドのおかげだな」
「それはないと思うんだけど、もし、そうだったら、うれしいな。俺のしてあげられることが一つ増えたし」
「…って、お前にずっと洗ってもらうわけに行かないだろう?」
「…俺が洗ったら、嫌?」
そういう意味で言ったわけではないのだが…。悲しそうな顔で俺を見てくるクラウドに、俺は返す言葉がなかった。
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