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シンフォニア小説
ただ、忘れないで欲しかった
【ゼロ→ロイクラ】



「なんで・・・どうしてだよっ!ゼロス・・・ッ!!」

その質問に答えるには、少し遅すぎた。

俺はもう、喋れない。









なんで?そんなのお前が一番よく解ってんだろう。

お前の心にはいつも俺じゃない誰かがいた。

こんなに俺が見てるのに、お前は俺のことなんかちっとも見ちゃいない。

お前が見ているのはいつも、あのいけ好かない天使さま。

それが嫌だった。俺だけを見て欲しかった。

でもそれは叶わない。

お前はいつかあいつのところへいってしまう。そして俺のことなんか忘れてしまう。






だから、殺そう思った。






誰かに奪われるくらいなら、俺のことを覚えている内に殺したほうがマシだ。

でも、この方法じゃダメだ。

お前に死んで欲しくない。

お前のいない世界なんかじゃ生きていけない。

ならどうする?

どうすればお前は俺を忘れない?

考えてたら、一つの方法にたどり着いた。

そうだ






俺がお前に殺されればいい。






お前は優しいから、俺を殺した自分を許すことなんて出来やしない。

ずっと罪の意識に苛まれて、生きるんだろう。

どうせ生きるってことにもあきあきしてたんだ。

もう少し、お前と一緒にいたかったけどな。

お前が俺を忘れないのなら、これでいい。









これで俺は、お前の中で生き続ける―――――










〜あとがき〜

   ゼロス死亡ルートっす。
   黒ゼロス!黒ゼロスだぁ〜!
   ボクは、ゼロスはすごく独占欲の強い人なんじゃないかと思うのですよ。というわけで、そんなイメージを頭に入れながら書いてみたんだけど、どうでした?
   まぁ、黒いけど、これはロイドを好きになりすぎてしまったが為に選んだ道なんです。ロイドくん愛されてるなぁ〜。
   いちおー、ロイクラみたいな感じです。でも、恋人関係とまではいかないかも。









                                                                                      忘れないで、忘れないから――――











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