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小説(岩男)
*優位に立ちたいんだろ?2【光速】









俺は思う・・・





俺ってフラッシュよりも兄機のはずなのに、あいつに主導権握られすぎなんじゃないか・・・と。





「んぅ・・・っはぁ・・・」






ほら、少し深いキスをされただけでこのざまだ。




いつも俺よりも年上のようなフラッシュ。





正直俺がこいつに勝てるのは速さと強さだけだろうが、それさえもあいつの「タイムストッパー」によってあっさりと負けてしまう。






いつもフラッシュには勝てない。
それは認めたくないが事実だ。





「キスだけでこんなに乱れるなんて淫乱だな・・・オニーサマ?」





「ッ!うっせー!!俺だって好きでこんなんなってるわけじゃねェよ!」





あいつからの俺を煽るような言葉に顔が熱くなるのを感じる。


・・・くそー!俺だってもっと余裕をもって、あいつよりも優位に立ってみたいんだ・・・!





別にあいつが嫌な訳じゃない。
むしろ大好きだ。




だが、兄という立場的にふつーは逆なのではないかと思う。






「・・・って、いつの間にそんな物を持ってやがった!?」



「いや、ふつーにベットの下に置いてあったのを取っただけですが?」




何か?というフラッシュの顔には笑みが浮かんでいる。


・・・それとは逆に、俺の顔は真っ青なんじゃないかと思う。





「いや・・・、とりあえず何でそんなものを・・・?」



「使うために決まってるだろ?」



いや、そりゃそうだろうがよ・・・。


俺は心の中でそう呟いた。



フラッシュの手に握られていたのは、男性器をかたどったアタッチメントだったのだ。
二つというところがすごく気になるんだが・・・。



「なんで・・・二つなんだ・・・?」


「お前にも付けるからに決まってるだろ?
・・・まさかオニーサマ、もっとエロいこと考えてた?」



「なっ・・・なわけないだろ!!」




俺は真っ赤になって反論する。
正直フラッシュの言った通りだったから・・・。




「前と後ろの二つの穴を同時に犯されると思ったんだろ?」


「う・・・うるせー!!そういうこと言うんじゃねェよ!!」



思っていたことを言い当てられて、俺は顔を真っ赤にして叫んだ。

なんだよこいつ!俺の心が読めるっていうのか!?


つかそんな考えを見抜かれてしまうとめちゃくちゃ恥ずいんだが。



「・・・っていつの間に!」



俺が考え事をしてる間に、フラッシュはもうアタッチメントをつけ終わっていた。



「さぁて・・・オニーサマ、動かないで下さいね。」



「なんでだよ!・・・ッあ、止めろ・・・!」




フラッシュはそういったかと思うと、俺の制止の声も聞かずに俺の黒いインナーを破り、人に似せた皮膚をさらけ出した。



フラッシュは、そこにある感情プログラムと繋がっているコードを俺から引っ張り出したかと思うと、それをアタッチメントに繋ぎはじめた。

俺は抵抗しようとしたが、フラッシュに足も腕も抑えられていて動けない。



「んぁ!・・・は、ぅあ、・・・やめ・・・!」



少しずつ繋がっていく俺とアタッチメント。


繋がるたびに感情が高ぶっていき、声を抑えることがつらい。




「なんだぁ?繋ぐだけでオニーサマは感じるのか?」

「っ・・・く・・・!」



それでも唇を食いしばって声を抑えようとする俺を見て、フラッシュは舌なめずりをした。




「いいねェ・・・!そうやって堪える顔がすげェそそる。」


「だま・・・れ・・・ッ!」



完全に付け終わったらしい俺のアタッチメントからフラッシュの言葉に反応して透明な液体を流しはじめた。




「・・・んなっ!?」




「なんだよ、オニーサマは言葉にも感じるのか?」



フラッシュは驚く俺を傍目に、ニヤリと笑みを浮かべた。



俺が訳が分からず混乱していると、フラッシュがいやらしい笑みを浮かべたまま俺に説明をした。



「その液体はな、感じた時に出るんだ。・・・もっとすごいのもあるが、それは見せた方が早いよな・・・。」




フラッシュはそういうが早いか、俺と繋がっているアタッチメントをやんわりと手で包み込んだ。



「っあ・・・!な・・・んだ、今・・・!」


「やっぱり感じやすいな。・・・さすが淫乱なオニーサマだ。」


フラッシュの言葉に俺が反論しようとした瞬間、
俺と繋がっているアタッチメントをフラッシュがゆっくりと手で撫で回してきて俺は息をのんだ。



「っ・・・!」


「とりあえず手でイけよ」



「は・・・?どういう・・・っあぁぁぁぁあああッ!!」




俺はフラッシュの言葉に一瞬「?」を浮かべたが、
突然速く、そして強くなったフラッシュの手の動きに俺は痙攣し、目の前がスパークしたような感覚を覚えた。

そのときに俺と繋がっているアタッチメントから何かが放たれるのを感じた。




「っはぁ・・・はぁ・・・。」



「・・・クイックっていうだけあって、イくのが早いな。」


俺が肩で息をしているとフラッシュはそう呟いて、
手についた俺のアタッチメントから放たれたであろう白い液体を舐めとった。


・・・なんだかそんなフラッシュがエロくて俺は顔を真っ赤にして目を逸らした。



「つか・・・なんだよ、これ・・・。」


「ん?・・・ああ、そうだったな。これが人間でいう『精液』ってやつらしい。」

「『精液』・・・?」



俺は意味が分からず首を傾げた。
フラッシュは「簡単に説明をするとだな」と言って、またいやらしい笑みを浮かべた。



「一番気持ちイイ時に放たれる液体だ。人間はその一番気持ちイイ時を『絶頂』とか『イク』って言うらしい。」



「・・・!!」



つまり俺が「気持ちイイ」って思ったのがフラッシュにばれたってことか!?


うわ、恥ずい!死のう!!



俺はフラッシュの顔を直視できなくなりベットに顔を埋めた。



するとフラッシュが上から被さってきて、俺の聴覚回路にフラッシュの息がかかったかと思うと、
「イった時のお前の顔・・・すげェエロかったぞ。」
と言ってきやがった。


もう嫌だこんな弟。



俺はそう心の中で呟いてから、「このままされるがままなのか…」と思った。



…が、フラッシュは何か考えるような仕草をした。



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