POEM
椿
 

椿、


その花が死ぬとき、
花びらを美しいままに

自ら
首を落とします



やがて、
一人で枯れてゆきます




誇り高く、
一人、死んでゆきます




潔く、
儚いですね、

でも、うつくしい。





人の、
自ら死ぬ、死にかたは、
きたない、と
私はそう思います。



その命の無駄、


自分を気にしてほしいから
自ら死ぬ、

自分の身体を
傷つけて死ぬ、

何かを吸って死ぬ、



その、邪魔な心。

身体を傷つけて死んだ姿は
血で汚れて、
身体自体も傷ついていて
美しくない。

何かを吸えば中身が汚れる、



人は、死ぬと

面倒だし、
きたない。



椿が
儚いのは、
うつくしいのは、

傷ひとつなく、
そのいのちを全うし、
生きていた姿も美しく、
死んだ姿さえ美しいからで、





生きる証は自分で見つける、

けれど命は、
与えられたものであって
手放していいものかどうか、


ということ



 


[*/Back][#/Next]

3/7ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!