最終手段忍足! (向日・友情) 「なんの雑誌読んでんの?」 独特の髪型と、ムカつくぐらい可愛いなぁと密かに思う顔が、 あたしの雑誌を覗き込む。 幼馴染の向日岳人だ。 「ん?ああ、これ? ファッション雑誌だよ。 可愛い髪形ないかなぁと思ってさ」 「へぇ、髪切んのか?」 「うん。だんだん鬱陶しくなってきて。 特にこの前髪!!目にかかって邪魔なんだよね」 そう言って前髪を2つにわけて、目線を岳人に戻すと ヤツはニヤついてこっちを見てる。 「何そのエグい笑顔・・・忍足みたーい・・・」 「侑士と一緒にすんなっ!! なぁ、ちょっとハサミ貸してみそ」 そのニヤけ顔と 「ハサミを貸せ」 という要望から 何を企んでいるのかがバッチリわかった。 「ちょ、ちょっと待って!!」 「俺のこの髪型、いつも美容院で2時間かけて カットしてもらってんだけど〜 俺が特別に5分で終わらせてやるぜ!!」 すごく楽しそうな顔でハサミをチョキチョキならす岳人。 さ・・・さすがにこの髪型は嫌だぞ・・・!! 「ちょっ・・・誰も頼んでないから!」 「そう言わないでさ!幼馴染を信じて任せろよ! 一回試してみたかったんだよな、自分で出来るか」 「あたしで試さないでよ!!うわーっ!!」 「待てー!!」 岳人は教室という環境を無視し、得意のアクロバットを駆使して すぐにあたしの前に来た。 「さぁ、椿!!大人しく切られろ!」 「意味わかんない!! あぁもう、最終手段忍足発動!!!」 そう盛大に叫んですぐ、近くにいた忍足を盾にして後ろに隠れた。 どうやら忍足はやりとりを見ていなかったらしく、柄にもなく 「なんやねん」 と言いながらキョドっている。 「うん、ごめんね忍足!でも悪気はないんだ☆ 岳人、こいつになら何してもいいから☆」 「おっしゃ!!じゃ、侑士。 今すぐ"超お洒落ヘアー"にしてやるからな!!」 「うわっ!!がっ、岳人っ!?なっ、何すんねん!! 水上、お前騙したやろ!! うわああああああああっ!!!!!」 その後、忍足はしばらく "超お洒落ヘアー" で、過ごすことになりましたとさ。 ――END こちらはつな様への捧げ物とします! つな様、500hitキリ番げっとおめでとうございます^^ そしてリクエストありがとうございます! なんか友情設定はむずかしかったので、おかしなことに・・・!! オチが忍足とか・・・orz がっくんの髪型は非常に魅力的だと思います。 これからもよろしくお願いいたします。 [戻る] |