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クオレン


「いやー、これでハッピーエンドだね!!」

一頻り終わったあと、ちょうど後片付けやらが済んだタイミングで
、見計らったようにリンとカイトが入ってきた。

「ありがと、リン」
「いいのよ、大切な弟のためですもの」
「カイトも、ありがとう」
「レン君のためなら何でもするよ。大切な彼女の弟だもんね」

一人取り残された感が否めない空気だ。
何となくでしか話についていけない。

「つまり、俺はリンの告白からレンの告白まで嘘つかれてたってことだな?」
「あら、人聞きの悪い。告白は嘘だったけど、それ以外であたしあんたに嘘ついてないけど?」
「嘘つけ。だって、大体家には毎日カイトが来るとか、ラブラブでしょ?とかって言ってただろ?」

俺の言葉にリンはきょとんとして、それから嫌な笑みを作った。

「カイトは来るわよ、毎日。恋人のあたしのところにね。ほら、ラブラブでしょ?」

予想外の解釈の仕方に今度はこっちがきょとんとしてしまう。
何を勘違いしてるのかしらねぇと、馬鹿にしてくるリンに俺のイライラのボルテージは最高潮に上がっていく。

「おい「あんまりミクオ君に構わないでよ」
「あ、ごめんね。てか、大丈夫だよ?弟の彼氏奪うほどカイトに飽きてないもの」

戦意喪失。
こんなバカップル前にしたらどんな苛つきも収まる。

「ミクオ!!」
「え?」

レンが何やら必死に俺の袖を引っ張る。

「俺の告白は嘘じゃないよ!!」
「へ?」

突然どうしたんだろうと考え、さっきリンの告白からレンの告白までと言ってしまったのを思い出す。

え、それが理由で?
さすがに、ついさっきベッドの上であんなに俺に応えてくれたレンの気持ちを疑うほど、俺は人間不振ではないのだけど。
でも、これはこれで……

「えー、レンが自分からキスしてくれたら信じるかも」
「へ?」

目を見開いたまま固まるレン。
時間にして三秒。
思いっきり息を吸い込んで、俺に向かってレンが叫ぶ。

「ミクオのバーカっ」

顔を真っ赤にするレンに俺はにやつくのを押さえられそうにない。
端から見たらさぞ気持ち悪く顔を緩めているだろう。

それでも、俺は幸せだった。

だって、こんなに好きで好きで好きで仕方ない相手が隣いるんだから。



◆終わり◆


駆け足過ぎる終わりかた。
返品いつでも受け付けます…。




あきゅろす。
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