リーマス


「ふんふんふふんふーん♪」


ノリノリで鼻歌歌って、材料混ぜて、焼きあげて。


「でーきたっ!」

「なにが?」

ひょこっと なまえの手元を覗き込むリーマス。
見ればなまえの手にはカップケーキが握られてるではないか。

「それ、カップケーキだよね?」

「そうよ!バナナ入りカップケーキ!あ、リーマス食べる?」

「うーん、欲しいけど今はいいかな?」

「え、なんでよー。絶対おいしいってこれ!あげるって!」

ほらほら、と一つをリーマスに押し付ける。
ラッピングもなにもされていない、まだ温かいカップケーキ。

「出来たてだし、熱いかも?」

「うん、でもねなまえ、」

「ほらほら!食べてみてって!で、感想聞かせて!」

「だからね?」

「ほら早く!」

カップを外して無理やりリーマスの口の中にイン。
そして自分の口の中にも放り込む。

「うーん!おいしー!さすがわたし!」

「あ、僕好みの甘さかも。」



「そこの二人・・・、今何の時間か解ってるかね?」

「ふぇ?」
「あ、」



「現在は私が教える魔法薬学の時間なんだがね?私は薬を作れと言ったが菓子を作れなどは一言も言ってない。・・・私の授業中になにやってるんだ貴様らはっ!罰として減点と次の授業までに   」


そうです、薬学のお時間でした。


(調理実習!)


(・・・ところで、材料とか器具とかどうしたわけ?)
(調理室から拝借してきた!)

(あ、あと巻き込まれた僕への謝罪は?もちろんしてくれるよね?)
(ひぃっ・・・)

12.10.28

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あきゅろす。
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