シリ


ぼふんっ!

「ありぇりぇ?」

「は?」



信じらんねー・・・
なまえが縮んだ

「お前・・・なまえだよな?」

「・・・ちがうじょ、ぼくは太郎くんだよ!」

「んなわけあるか!」

「ばれたか!」


ハイ決定
こいつやっぱりなまえだ


「ねぇなんで?」

「は?」

「ねぇなんで先生の頭はちょっとハゲかけてるんだにょ?」


そんなこと、俺にふるな!

「だってほりゃ!髪の毛にゃーいじゃん?」

「ばっ、お前!」


ほらほらと指さすなまえに教師が気付いた!

「・・・きみたちは何をやっているのかね?真面目に授業受ける気がないのなら出ていけ。」

青筋立てた教師が杖を振ったと思ったら、ぽいっ、と教室から出された俺(となまえ)
ちょっと待て!俺まったく関係なくねえか?!

「ほりゃー。シリウスがうるしゃくしたからだぞー!」

「お前だ!」




はぁ・・・、まあ出されたもんはしょーがねーしこのままサボるか。

「しりうすーどこいくんだにょー?」

「お前が居ない所。」

「うーん、それはむずかしいとおもうにょーん。だって太郎くんはシリウスを追いかける気満々なのだー!」

「太郎やめろ、てゆーか着いてくるなよ。」

「無理だにょ、ひまなんだもん。」


あははー、なんて笑いながら着いてきてる。
まあ幼児で足が更に短くなったからこいつはほとんど走ってるがな。


「ねーねー、しりうすー。太郎くん、あしつかれたにょー。だっこー!」

「はああぁ?自分で歩け。」

「やだやだー!だっこだっこー!幼児の体力なめんな、よッ!」


コイツ・・・飛蹴りしてきやがった!
体力ありあまってるじゃねえかよ!


「さあだっこしたまえ!」

腕を広げてそんなポーズを取ってるが、人様の上で馬乗りして言うセリフじゃねえぇえええ!


「わーったよ!すればいいんだろ、すれば!」

「ラッキー!わーい!」


仕方なく、ホント仕方なく抱きあげれば腕の中でキャッキャと騒ぎだす。
コイツ・・・中身まで幼児化してねーか?
・・・もともとか。




「あ、リーマス!」

「げっ」

「あれ、シリウス。何してるの?こんな所で。」

「いやコイツがさ・・・」

「その子、まさかシリウスの子?ついにやっちゃったの?」

「違えよ、コイツは・・・」

「ぱっぱー!太郎くん早くおそといきたーい!」

「誰かがパパだこの馬鹿!」

「シリウス・・・認めなよ、子供に罪なんてないんだからさ・・・」

そんな目を向けるなリーマス!
俺は何もしてねえええええ!

「じゃあね、太郎くん。」

「バイバーイ!」


いつの間に話が終わってたのか、リーマスは立ち去って行った。
・・・アイツこそ何してたんだ!アイツこそ!


「さあて、外行く?」

「・・・疲れた、俺は部屋戻る」

「えー、しょうがないなー。」


しょうがないといいつつ、部屋まで着いてきて俺のベッドで寝息を立てて寝だした・・・。
なんなんだ、今日は厄日か?!
もういい、俺も寝る。
ベッドにはなまえが寝てるが別にいいだろ、ガキだしな。










「シリウス、シリウス!」

「・・・あ?」

「アンタいつまで寝てる訳?降りてこないから呼びに来てあげたわよ!」

「・・・お前、戻ったのか?」

「は?何のこと?」

「・・・」


あれは夢だったのか?
まあそうならありがてぇ・・・。
あんな夢二度と見たくねえ!







その数時間後、夢は現実となる。



(夢と現実)



100903

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