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スキャンダルは突然に


「おいなまえ!どういうことだ!」

「う?」



教室に来ていきなりいちゃもんを付けられたあたしは景吾と一緒にいた眼鏡こと忍足侑士に解説を求めた。


眼鏡がいうことにはあたしが知らない男と並んで歩いてるのを景吾FC会員さんが見てパパラッチ?したらしい。



「しらばっくれんじゃねえ!証拠は上がってんだ!」


どこの刑事だ、ってツッコミはなしにしても、さらさら話が掴めない。


これや、と忍足の携帯のディスプレイに写っていたのは あたしと立海の詐欺師こと仁王雅治だった。



「あ、なんだ雅治じゃん」

「まっまさ……!?」

「なんや仁王と知り合いなん?」

「あー、うん」


あたしは今年からこの氷帝に転入してて、前までずっと神奈川の立海大付属にいたのだ。



「何故俺様に言わなかったんだ!」

「めんどくさいから」



まさにばっさりという効果音が聞こえそうな勢いで言い放つあたし。

だって景吾うるさそうなんだもの。現に今もだけどさ。



「つかなんで二人で…!」

「確か景吾、この日は生徒会で休みが潰れたんじゃなかった?」


そういえば部活にも来てへんかったな、と忍足。こっそりアイコンタクトでありがとう。
今度なんか奢ってやんよ。



「だから暇だったし久々に雅治と遊ぼうかなと」


なんでそうなるんだ!とかまたキャンキャン吠え出したが、もう知らない。こういうのは放置に限る。



「さっきから思っててんけど、なんで名前で呼んでるん?」

「あぁ、雅治って?」

「おん」



「だって幼なじみだもん」








(なに浮気とか思ったの?)
(ち、ちが…!)
(こいつめっちゃ焦っててんで)
(忍足!てめぇ!)
(大丈夫よ、あたしは景吾一筋だから)







090522



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