無意識ゾッコン
「金ちゃんちゃんと焼けてからにしーや!」
今日は部活の後にレギュラー全員でコナモンでも食いに行くか、てことで今学校から近くのお好み焼き屋に来とります。
……てなんでレポート風やねん。
しかしさすがにヤローばっかしやと淋しい、ちゅうんで、マネージャーのみょうじも半ば強引に連れて来たんやけども。
まぁみんなみょうじには甘いんか全部俺に押し付けよった!
「ったく、世話のやけるやっちゃで」
俺はどかっ、と椅子に腰掛けた。ずっと立ってたから足痛いわ。
「ふふっ」
「?」
「や、ごめんね。なんかおもろくて」
このみょうじなまえは天然なんか不思議さんなんかようわからん子なんやけど、なんか一緒におると癒される感じがすんねん。
……なんでやろか?
「ね、これ、謙也くんが焼いてくれたやつやろ?」
「おん、せやで」
「いただきまーす…」
箸で一口サイズに切って。決してがっつかないその仕草が綺麗で、つい見入ってまうわ。
「ん、おいしい!」
「!」
時々見せるこのきらっきらな笑顔にきゅん!やでほんま!見てたらこっちまでにやけてしまう力も持ってんねんもん!
「ね、謙也くんも一緒に食べへん?」
「お、ぅ」
無意識ゾッコン
これは恋、なんやろか
(あ、ソースついてるで)
(どこ?)
(……ちゅ、)
(……………え)
(ごちそうさまです)
090521
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