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シャイボーイアンドガール


学校の1学期が無事に終わって楽しい夏休みー!ていいたいけど、全然楽しくない!夏ばてなめんな!
7月でこんなに暑いとかもう8月考えなくないね!くんな8月!←



「あ――つ―――い――!」

「扇風機独占しといてそれはないじゃろ」

「エアコンつけよー」

「いかん。温暖化防止じゃ」

「うわ何こいつ。そんなん律義に守ってんの」

「うちん家は俺だけじゃ」

「だろーね」

「つか女子が引きこもっとってええんか」

「いいんだよ。焼けたくないし、暑いし」

「人生を損しとるの」

「うるさいよテニス少年」




このテニス部のくせに日焼けしてない銀髪ヤローこと仁王雅治は残念ながらあたしの彼氏。


畜生どうしたらそんなに焼けないんだ!


あたしは雅治の注意を無視してエアコンの電源をONにする。



ピッ



「こら」

「もー無理、もーダメ」

「情けないのぅ」

「つかなんで雅治がうちにいるの」

「…………」

「サボりか」

「…………」

「沈黙は肯定とみなしますよ」

「……部活行きたくなか」




雅治は時々こうして甘えたさんになるときがある。
格好は制服だから全く行きたくないわけじゃないんだろうな。


………つかさっきから引っ切りなしにケータイが鳴ってるんですけども!
サブディスプレイに"幸村"て出てるんですけども!


ピッ



「もしもし、幸村?」

「!」

「え、雅治?あーいるいる。どうにかしてよーこのヘタレ」

「なまえひどか」

「ほんとのことじゃん」

「…………」

「あ何?え、やだ」


ピッ


あの幸村相手に電話ぶちった!あたしすごい!



「幸村なんて?」

「だったらなまえが連れて来て、だって。やだやだ部屋から出たくない」

「完璧なる引きこもり決定じゃ」

「もーあんたなんで来たの」



あれこの質問二回目だ
さっきは幸村の電話あったから仕方ないか



「…………」

「雅治?」

「………なまえ、に会いたかった、っちゃ」

「………え」



なにこれ超かわいいんですけど……!
え、ツンデレ?ううん、これはもう完璧なるヘタレだ!そうだ!




「なまえは?」

「……あ、あたし……も」

「なにその間」

「…………」



や、なんかはずいはずい!まさか聞き返されるとは思わなかったんだよ!
やだ空気が甘ったるい!あたしこんなキャラじゃない!



ガチャッ



「お取り込み中悪いんだけどさぁ」

「「あ」」

「ふふ、さぁ仁王。部活行こうか」

「…………」



甘い空気はどこへやら。一瞬で氷点下までいったんじゃない?的なぐらいだよ
て、雅治こっち見ないで!



「……行ってらっしゃイ」

「なまえが俺を売った……!」

「ドンマイだね仁王」












(あれ、幸村ひとりなんか?)
(外に真田置いてきた)
(……絶対に行かなきゃいかん?)
(なまえ取られてもいいんなら)
(い、行く………!)
(幸村あんまし雅治で遊ばないでね)
(ごめん、つい楽しくて)
(…………)








090724



企画提出:SweetStory



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