[携帯モード] [URL送信]

小説
3

「……ってことですぅ」

「……ははぁ、なるほど…」


要約するとこうだ。

まず、その転校生は所謂オタクルック(髪がボサボサで分厚い眼鏡を掛けている)で、転校初日から大多数の生徒から反感を買ったらしい。

しかも生徒会と接触して、その上生徒会と親しげに話していたらしいのだ。

なるほど、皆妙にピリピリしてると思えば、それが原因か。

ははぁ、そういうことか、とうなずきながら副隊長君の話を聞いていた、

……の、だが……









「……会長様と、キス?」

気付けば、声に出してしまった。
その言葉は自分の中でぐるぐると巡回し、頭の中を支配した。
顔が強張り、表情が消えていく。

視界の片隅で、副隊長君はにやりと笑った。

「どうしましょうかぁ、隊長様?」

目の前の、麗しい会長様の写真をみやる。

切れ長の目にさらりとした黒髪。
カリスマ的な能力と、すべてを従わせるようなオーラ。
射抜くような視線は、恐ろしくもカッコいい。


そんな我らが会長様には、孤高の王様でいてもらわなくては。

自分勝手なその言い分を会長様は嫌うだろう。
僕は口元に笑みをたたえ、判決をくだした。





「転校生に制裁を下す。副隊長君、伝達よろしく」


[*戻ろう][進もう#]

3/6ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!