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同じ顔のアイツ

…それから数十分後。


そろそろ着替えるか…。

やっと頭が覚醒し、枕元に置いてある眼鏡をかけ、ベッドから立ち上がってクローゼットへ向かった。

制服は学校の規定通りに、シャツは第1ボタンまでしっかり閉め、ネクタイもきっちり上まで上げる。

勿論、シャツの裾もスラックスの中に収めた。

それじゃあ行くか…。

時瀬の所為で立て付けの悪くなったドアを開け、共同スペースであるリビングへと足を進めた。

すると其処には、何時も通り不機嫌な顔をした時瀬がソファーに腰掛けていた。



「おはよう時瀬。食堂行こうか」

「はよ。行くか」



そう言って時瀬は立ち上がると、玄関の方へ向かった。

時瀬はちょっと性格悪いところがあるが、何時も俺が起きてくるまで食堂に行くのを待っていてくれるし、見た目不良のわりに気が利く。

それに、結構優しいところもあって、良い奴だ。



「おい夜乃、遅い。置いてくぞ!」

「あっ、今行く」



いつの間にか玄関から出ていた時瀬に返事を返し、小走りで彼の元へ駆け寄った。

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