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beautiful * bird


そこは緊迫した空気が流れていた。

「ダメです!心拍数がどんどん低下していきます!」

どんどんと波が小さくなっていくソレは命の灯火が燃え尽きようとしている何よりの証だった。
それでもなお懸命に救命措置を続ける医者の額の汗を看護士が拭う。

「先生!」
絶望したような看護士の声があがる。

ピ―――――――――――ッ


電子音がその場に鳴り響いた。


看護士たちがそっと俯く。
医者は唇をかみ締めた。

その場にいた誰もが諦めかけたとき。

「!」

一瞬の閃光。

「何が…」

突然電子音が止まった。

はっと看護士が計器に目を戻す。

かすかに真っ直ぐだった線に波が生じた。

「し、心拍が!」

―――持ち直した!?

「大丈夫だ!まだこの子は助かる!!」

医者の声に弾かれたように各自が持ち場に戻る。

奇跡が起きた。

だがこのままではその奇跡が無駄になってしまう。その場にいた者はその奇跡を無駄にしないように懸命に自分の役目に向き合った。



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