beautiful * bird
説明 * 1
空港から車で五時間。
いまだに、学園は見えてこない。
「…は?偽名?」
夕貴は思わず隣の雅隆を見る。
視線に気づいたのかユウキのほうをチラッと見て頷いた。
「ああ。叔父さん命令。『美空 ユウキ』だとよ」
「何で偽名なんだよ?」
夕貴はめんどくさいとため息をつく。
(父様はなに考えているんだ…)
「お前、学園の事どこまで聞いてる?」
「は?えーっと…父様の友達が理事長してて、全寮制の男子校で金持ちのお坊ちゃま方がわんさかいるとこなんだろ?」
いつもならすぐに下調べをしているのだが、なにぶんあまりにも急だったため、義貴が電話で言っていた内容しか情報が無い。
「わんさかって…まぁ間違っちゃいないけど。お前は“MIDORI”継ぐんだろう?」
夕貴がコクリと頷く。
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