beautiful * bird
2
銀次の部屋をノックしてみるが返事が無い。
ドアノブを回すと鍵がかかっていないようで簡単に開いた。
「ぎーん、いないのかー」
薄暗い部屋は広さとは反対に家具が少ない。
備え付けの机と本棚、クローゼット、そして奥の部屋にあるはずのベットのみ。
キングサイズのベットは人が寝た気配も無く綺麗なまま。
どうやら銀次は奥の部屋にいるらしい。
さすがにこれ以上銀次の個人スペースに入るのは躊躇われるのだが。
(せっかく朝飯作ったし、銀次と話したいこともあるしなぁ)
トントン、と軽く奥のドアをノックする。
もしかしてと思ってドアノブを回すとやっぱりドアが開いた。
無用心すぎる。
人の気配がするから多分ここにいるのだろう。
「ギーン!起きろー!ここ開けるぞー!」
もう開けてるけどね。
真っ暗な部屋は大きなテレビの青い光に照らされていた。
銀次は部屋の中央に置かれているソファーに寝ていた。
何かを観ながら眠ってしまったのだろう。
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