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side-涼


「うわー単純バカが張り切ってる」

隣で冷めた目をした怜が、相手を殴り倒している迅を見て呟く。

「あの3人、迅の知り合いだったか」
「うん、そう言ってたよ」

眼前に繰り広げられる一方的な暴力。…正直、こういうのは苦手だ。

血、とか。

いつもと雰囲気の違う仲間とか。


「ミオはもうスイッチ入っちゃってるね」
怜が黒ずくめのミオを見て微笑む。


俺は笑えない。


何も映さない暗い目をして、殺気を放っているミオを見ると。
胸に何かが刺さるように、
痛くて。


「涼」


その痛みを感じるたび、

俺にはミオの闇を受け止めてあげられないんだと、


「涼」
「っ、……なに?」
「心配すんな」

大丈夫だ、と李雨が力強く笑う。





でも。

だけど。


この人なら、と思えるから。




「李雨、涼、ミオ、出番だよ」

怜の声。

「李雨は金髪、涼はオレンジ頭、ミオは銀髪」

目を向こう側の3人に向ける。


「じゃ、行ってらっしゃい」



待ちきれないとばかりに、ミオは銀髪に向けて駆け出した。





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あきゅろす。
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