15
皿に載ったポテトサラダをつついていると、再びマイクからハイテンションな声が響いた。
『やあ諸君!交流会楽しんでるかなっ!?』
壇上からの呼び掛けに盛大な歓声が応える。
『今からちょっとしたゲームをしまあす!給仕係が小さな白い袋を持ってるので、近くにいる給仕係から1つだけ袋を受け取ってね!あ、いいって言うまで開けちゃダメっ!』
給仕係を見ると、確かにお盆の上に白い袋が載っている。近くにいる生徒に片っ端からそれを丁寧に渡して歩いてきていた。
「…なんだろ?」
「…?」
独り言のように呟けば、隣の静也は僅かに首を傾げた。
受け取ったその袋は手のひらサイズで、赤いリボンで可愛らしく結わえてある。
『行き渡りましたか!行き渡りましたね!これ以降の袋及び中身の交換は禁止です!はい、では各自レッツオープンッ』
赤いリボンを解き手の上で逆さにすると、シャラ、と音を立ててチェーンが姿を現した。
「…ネックレス?」
「みたいだな」
俺の持つネックレスには青い石がついている。静也のネックレスをのぞき込むと赤い石がついていた。
『見てのとーりネックレスです!石の色が違うのには気付きましたね!?てゆーかぶっちゃけそれ、ただのガラス玉デス!赤、青、黄色、緑、オレンジの5色ありマス!!』
ってこれ、ガラスなのか。普通に綺麗だなと思ったんだけど。
『今から何をするか、気になってますねっ?ふふふ〜発表しちゃいます!!それは………
“ペア決め“です!』
「…………。」
それのどこが、『ちょっとしたゲーム』なんだ?
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!