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【キスの温度】 〔11.01.25〕
注≫ 【月明かりの夜に】より派生
ΣこれでR指定!?
なクレームあれば加筆するかも…です;^ω^)



╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋



時刻は1700時。

アルフォンスは明日に迫った国家錬金術師の
査定期日を思い出し、軽く目眩を覚えた。

タイミング悪く大詰めとなった研究を一旦停
止し、慌ただしくレポートをでっちあげる。
提出できたのは深夜で、この先疲れた身体の
ままでは効率が悪いと考え家に帰ってきた。

電池切れ間近の身体をソファへ預けてしまい
たい気分だったが、そのまま朝まで寝落ちる
のは避けたい。風呂にも入りたい。

(そのまえに…にいさん)

コートや鞄をソファに放り投げ、兄の部屋へ
向かう。


(――またお腹だして寝てる)

乱暴に蹴飛ばされた毛布は足元で無意味な塊
となっていた。
アルフォンスは丁寧に毛布をかけ直し兄の頬
にキス。
『ただいま兄さん』
ここ数日の疲れを癒し部屋を出た。




―――数時間後。
突然の衝撃で目覚めたアルフォンスの前には
オデコをさすりながら起こして申し訳ないと
いった顔の兄が居た。

「わりぃ!!起こしちまったな。」
「Σに、兄さん? …どうしたの?」
「や、水を飲みに行ったらアルのコートを見
かけて…」
途中まで言いかけて口ごもる。

「早く逢いたくなっちゃったの?」

(ふふ、可愛いなぁ兄さん)

無自覚に積極的な兄の行動にアルフォンスは
微笑む。
腕を引き寄せ、起きるにはまだ早いからと、
隣で寝るようスペースを空ける。
生活リズムのずれによるすれ違いと先程見た
夢で少し不安になっていたエドワードはベッ
ドに潜り込んだ。

(そういばさっき風呂に入った後かなりの眠
気に負けてベッドへダイブしたんだった)

故に真っ裸のアルフォンス。

これが兄には刺激が強すぎたようでイッキに
耳や首元まで紅潮した。そんな姿がまたアル
フォンスのツボを突き

「……欲情した?」

からかい半分の台詞。赤い顔を更に赤くし暴
れだした兄を逃がすまいとガッチリ抱きしめ
ベッドに押さえ込む。

「暴れられると余計に興奮しちゃうよ…」

耳元で囁き、そのまま耳に優しく口づける。
それから額にキス、瞼にキス、頬にキス。
兄の匂いや感触を堪能し何度もキスしていく
と薄く開かれた兄の唇から微かに熱い吐息が
漏れる。


愛おしい。


とろけてしまいそうな熱を含む唇に幾度も口
づけ、次第に互いの舌を絡める。
時折くちゅりと咥内から漏れ出る音が興奮を
煽る。

「アル…もっと…」

兄の甘いおねだりに嬉々として応えたついで
に下半身の熱をあからさまに押し付け自分も
おねだりする。









×××××






散々アルフォンスにいい所を攻め立てられ絶
頂間近の震える身体にエドワードは自ら腰を
揺らし更なる快楽を求めた。

「ふっ…あ……ッ!!」
「兄さ…んッ 」

兄の積極的な動きに乗せアルフォンスが更に
激しく兄の腰を突き上げる。


「ぁあ!!…も……イクッ!!」
「…ボクも…出そ…ッ!!」

ぎゅうぎゅうとアルフォンスを締め付け白濁
の液を散らばせた兄に続き自分もその愛しい
人の中に溢れさせた。









×××××











翌朝(といっても数時間しか経っていない)
まだ眠い目を開けると朝日の眩しい中、兄の
幸せそうな笑顔が飛び込んできた。

「おはよう。アル。」

「おはよう兄さん。今日は非番?」

「いや、ずる休み。」

「じゃあボクも休んじゃお♪」

そう言いながら兄を抱きしめキスをした。













終。

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