よみもの~中等部編
10 ~canon
海堂君と並んで歩く事が苦痛。。。
沈黙が苦痛。。。そうだね。。。去年もこんな思いをした
海堂君を怒らせて、私、軽蔑されて。。。
それでも、海堂君は私と一緒にいてくれた
一緒にいようと、してくれた
それなのに、私は何一つ海堂君に応えてあげる事ができない
それどころか、何かをしようとすれば裏目に出る
好きだと言う気持ちも、海堂君の重荷になる
そうよね?
海堂君は特別だもの
私とは違う
それがわかってて、それでもまだ好きでいたいなんて
わがままにも程がある
いっそ。。。海堂君に嫌われてしまえば。。。
誰も傷つかなくてすむのかもしれない
ただ、好きだと言う気持ちすらも、海堂君の重荷になるのなら
それでも、あきらめることなんかできない
嫌われても
きっと私、海堂君の事を好きでいる
嫌われるのはきっと、もっと辛いよね
でも、辛いのは私だけ
私がどんなに辛くても
海堂君が辛くない方がいい
二人で辛い思いをする必要はない
これ以上、海堂君の迷惑にならないうちに
本当に嫌われてしまわないうちに
ゆるゆると、離れたほうがいいのかもしれない
駅に着いて、私も海堂君も、それぞれの電車のホームへ向かう
ゆるゆると、違う方向へ。。。
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