[携帯モード] [URL送信]

よみもの~中等部編
8 ~canon

「ねえ、奏音ちゃん、カレシは?」

安芸ちゃんが、辺りをキョロキョロとみまわす
それにつられて、絵里ちゃんも詩織ちゃんも、そして私も海堂君の姿を探す

「え?あ...あぁ...」

あ、いた、あんな端っこに。。。

「海堂君、アカヤ君!!」
「え!?なんでいんのよっ!?」

詩織ちゃんが驚いてる
あれ?アカヤ君、チケットって詩織ちゃんから買ったんじゃないの?
またしてもその疑問を口にする間もなく、安芸ちゃんと絵里ちゃんが大騒ぎ

「カレシってあの人!?」
「ホントー、かっこいいー!!」
「もう一人は?」
「アカヤ君?えぇと...詩織ちゃんの...」
「カレシなんかじゃないから、絶対!!」

あ、はは、はははは。。。そこまで力一杯言わなくてもぉ。。。

「詩織ちゃんのカレシ?じゃないの?」
「同じ学校、ってだけ!!」
「で?なんで奏音ちゃんのカレシと一緒にいるの?」
「知らないっ」

うわぁ、詩織ちゃんがすっごい不機嫌?
でも、テレてるだけって気もしないでもないけど。。。
ここはちょっとだけ助けてあげましょー

「アカヤ君もテニスするから...すごく上手なんでしょ?」
「そうなんじゃない、たぶん」

いやいや、立海の部長さんやってたんだし、上手でしょ?
って言いたいけど、だまっとこう、うん、余計な事は言わない方がいいよね

「やっぱりカッコいいじゃん、詩織ちゃんのカレシも」
「だからー、あんなのカレシじゃないから」

それでも安芸ちゃんと絵里ちゃんは、近づいてくる海堂君とアカヤ君に目が釘付けで、
詩織ちゃんの『カレシじゃない』発言なんて耳に入ってないみたい

だけど海堂君達がこちらに着く前に、安芸ちゃんと絵里ちゃんは、ご両親によばれて、またね、って私達から離れていった

[*前へ][次へ#]

10/15ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!