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よみもの~中等部編
4 ~canon

いよいよ発表会当日
発表会が始まるのは夕方6時からだけど、バレエの発表会って沢山用意がいるみたい
午前中。。。只今、場当たり中で、照明の調節も同時にされる

私達の出し物は幻想的な雰囲気を出す為に、青いライトでその上薄暗い

「奏音ちゃん、暗すぎない?楽譜見える?」

客席にいる先生の声がマイクを通して私の所へ届く

「はい、大丈夫です」

大きな声で言ってみるものの、その声が先生に届いてるかどうかビミョウ。。。
結構ザワザワしてるからねぇ
そんな私の事を気遣ってくれて、詩織ちゃんは腕で大きなマルを作って先生に送った
ああ、ナルホド、そうすればいいんだ
ここでも新たな発見、ホント、いい勉強になるな伴奏するって

。。。って、関心してる場合じゃない

そして、私と詩織ちゃん
そして後二人の妖精さんがピアノのまわりでポーズをとる

結局、私は3人の妖精達と共演をすることになった
詩織ちゃんのレッスンを観た二人が、自分達もお願いできないか、と。。。
最初は3曲も?って、ちょっと不安になったけど、フタをあけてみれば、弾いた事のある曲ばかり
詩織ちゃんのワルツ
安芸ちゃんのマズルカ
絵里ちゃんのプレリュード
これなら大丈夫、って、なんだろう、自信っていうのかな。。。
もちろん、普通に弾くのとは勝手が随分違うけど『出来る』って、確信しちゃった、というか。。。

じゃあそれなら、と、先生が3人の出し物を一つにまとめてプロブラムに組みましょうと、提案
そして、お稽古がすすんでいくにつれて3人の妖精達はいろんな素敵な演出を考えてくれて。。。

「照明落としまーす」

照明クルーさんの合図にハッとする私

詩織ちゃんの合図で、私はポン、と指定された一音を鳴らすと、アナウンスが入り、
青いライトが仄暗く舞台を照らした

詩織ちゃんが動き出す
ただ、場当たりだから、踊り初めと終わりの位置を確認すると、
ハイ次、安芸ちゃん、ハイ次、絵里ちゃんと、さくさく、っと終わっちゃった

そして、ここからがみんなの見せ場、グランワルツ!
もちろん全曲は長過ぎるから、本当に最後の部分だけをアレンジして踊る
うん、華やかで。。。締めにふさわしい
ついでに、私もここはしっかりピアノを鳴らしていいっていわれてるから、余計に張り切ってしまう

ここだけは、照明も白に変わって。。。気付けばグランワルツは最後まで通しちゃった

そんなこんなで、10分とかからず午前の部終了

なんかピアノの発表会とは全然雰囲気違うなぁ。。。
そもそも発表会では場当たりもゲネプロもないもんね
ちょっと早めに行ってピアノを触らせてもらう位だし

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