よみもの~中等部編 2 ~yuka いつもの放課後ミーティング カノンはレッスン待ち 「今年はブラウニーを焼く事にしたんだ〜 なんか、手作りチョコって、溶かして固めて、だもん つまんないじゃない?」 「へぇ〜、由香ちゃん凄いんだねぇ」 プリンから目を離すことなく、へらへら笑ってるカノン 「カノンは?」 ん〜、と、顔を上げて、へらっと笑い。。。 「海堂君とはずえクン、優先輩にあげようって思ってるよ?」 「いつも通り、か...うんうん」 去年のカノン、思い出すなぁ。。。 バレンタインのあの日 私達二人で視聴覚教室で、それぞれに時間をつぶしていた いつもと違う雰囲気で、大人っぽい、っていうか、さ。。。 ちょっと妬けちゃった、うん、うん なーんて思い出してると、カノンはちょっとだけ口を尖らせて、 唇を指でとんとんしながら。。。たぶん、何か考えてる、うん、たぶん。。。 「あ〜...桃城君にもあげたほうがいいよね、お世話になってるし」 ほほぅ。。。そりゃ、かなりの進歩だね だって、いつものカノンだったら、絶対に、桃城君にも、なんて言わない また標的になるようなもんじゃない? 「ま、アイツは質より量だから、食パンでもあげればいいんじゃない?」 私はそんなネガティブな考えをカノンに伝える気はない だって、さ。。。 折角カノンが、ナーンも考えてない様なお気楽な性格に戻ろうとしてるのに、そこに水を差したくないの 怯えるカノンなんて、もうまっぴらゴメンよ [*前へ][次へ#] [戻る] |