よみもの~中等部編
7
昼過ぎにはおじさんが仕事から戻ってきた
おじさんは疲れて帰ってきたんだろうけど、
さっと、風呂をすませ、俺の家族を迎える準備をする
「薫君、みんなが到着する前に、お風呂すませちゃって?
その後で私と奏音ちゃんも入りたいし」
「ハイ」
俺は言われた通り、さっと風呂をすませると、
おじさんが、ビリヤードをしようと、声を掛けてくれた
久しぶりのキューの感覚に戸惑いながらも、それなりに楽しめた
教え方も良いと思うけど、何よりも、おじさんは人を褒めるのが上手い
この俺ですら、ついつい、その気になってしまうんだから、相当なものだろう
6時過ぎには俺の家族がここへ到着した
挨拶もそこそこに、荷物をそれぞれの寝床へと持って上がると、
早速、おじさんは父さんとまた酒の蘊蓄大会をはじめる
母さんとおばさんは、夕食。。。俺の捏ねた『年越しソバ』の用意、だ
そして俺と葉末は、かのんのピアノを聴いている
葉末はかのんにいつも通り甘えて、かのんもそれに楽しそうにこたえる
俺はそんな二人をみながら、桃城の言葉、そして葉末の言葉を思い出す
もし
もし。。。だ。。。
かのんが葉末を選ぶんなら、それならそれでいい
それでも、俺達はきっとこんな風に。。。
同じようにおだやかな時間を過ごす事ができるような。。。
そんな気がするんだ
それでもいい
かのんが笑ってくれるなら
それでいいって、思う
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